2005 Fiscal Year Annual Research Report
メンタルストレス試験時の血管反応性と血管健康度および24時間血圧変動性の関係
Project/Area Number |
16500448
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
堀口 雅美 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (10217185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 豪一 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10167497)
澤田 幸展 札幌医科大学, 医学部, 教授 (40045539)
加藤 有一 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90363689)
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Keywords | 指動脈コンプライアンス指数 / 指数関数モデル / 性差 / 上腕-足関節脈波伝播速度 / 心血管系の健康 |
Research Abstract |
血管健康度の性差に関して,指動脈弾性特性指標,足関節脈波伝播速度(baPWV)と体格指数(BMI)および血圧値との相関関係の観点から検討した.指動脈弾性特性指標の検討では健康な若い男子群(N=31)と女子群(N=20)を対象に,指動脈弾性特性と上腕-足関節脈波伝播速度(baPWV)を測定し,性差を検討した.指動脈弾性特性はパラメータa,b,nを用いた指数関数モデル(V=a-b×exp(-nP))で評価できる.これらのパラメータは指圧迫法を用いて3つの経壁圧の範囲,すなわち,全体,経壁圧<40mmHg,経壁圧>30mmHgにおいて推定された.パラメータaが3つの経壁圧の範囲で女子群に比べ男子群が高かったことは,指動脈のサイズの差異にその原因を求めることができる.パラメータnは経壁圧全体と経壁圧>30mmHgで男子群に比べ女子群が高かった.男子群のパラメータnとbaPWVの相関係数は,経壁圧全体で-0.395,経壁圧>30mmHgで-0.406であった.圧-容積関係の指数関数モデルは指動脈スティフネスの有用なアセスメント法であることが明らかになった.若い健常者における指動脈の弾性は,男子に比べ女子の方がより大きいことがわかった. baPWVとBMIの相関係数は男子群r=0.511(p<.01),女子群r=0.036,baPWVと収縮期血圧値の相関係数は男子群r=0.698(p<.01),女子群r=0.242と男子群にのみ有意な相関が認められた.baPWVと拡張期血圧値の相関係数は男子群r=0.762(p<.01),女子群r=0.452(p<.01)と両群とも有意な相関を示した.以上より,今回の対象におけるbaPWVの値,およびbaPWVと収縮期血圧値との相関には性差があり,女子の場合は血管の柔軟性が高いことが示唆された. 24時間血圧変動性に関しては姿勢による影響を検討した.
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Research Products
(6 results)