2005 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会における年齢差別(エイジズム)の実態解明と高齢化教育の推進
Project/Area Number |
16500475
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
杉井 潤子 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (70280089)
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Keywords | 高齡者 / 年齡差別(エイジズム) / 高齡化教育 |
Research Abstract |
昨年度からの文献研究を経て、今年度は現代社会における年齢差別(エイジズム)意識生成プロセスの解明と、高齢者に対する「不適切な対応」に関する行為実態および意識の解明という二つの分析枠組を想定し、近畿2府4県の40歳以上の男女を対象として意識・実態調査を行なった。40歳代以上に設定した意図は、自らの加齢と老化を主体的に理解し始めるとともに、老親介護が始まると想定される世代と考えられるからである。 具体的な調査対象者の抽出および調査の実施に際しては、調査会社に依頼して個人サンプルデータから近畿二府四県×都市規模別の40歳以上推定母集団を算出し、「京都市・大阪市・神戸市:30」「その他の市:76」「町村:9」の比率で、5歳階級別男女16グループの各115名の配分を考えて対象者を抽出し、40-45歳男女、45-49歳男女、50-54歳男女、55-59歳男女、60-64歳男女、65-69歳男女、70-74歳男女、75-79歳男女の16グル-プ計1840人に対して郵送留め置き法で配票し、1104票回収した(無効票6票を除く)。有効回収率は60.0%であった。 調査内容は、加齢、健康状態、介護状況、祖父母との関係性、父母との関係性のほか、扶養規範、Faraboniのエイジズム尺度、不適切対応項目である。 また、来年度は高齢化教育との関連を調べるために大学生(一般大学・福祉系大学・看護系大学)調査を企画しているため、比較対照群として一人っ子世代である中国大学生に対してもエイジズム意識調査を行なった。 いずれの調査結果も、現在集計・分析中である。
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