2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500478
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
ガンガ 伸子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40197736)
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Keywords | 生活構造 / 消費構造 / AIDS |
Research Abstract |
本年度は、以下の手順で、生活構造の解析を行った。 1.国民生活構造の枠組みの整理 社会経済構造との関係から、また、家計の経済構造(所得、消費、貯蓄)、家族関係の変化や家族のあり方の変化、生活時間の変化について整理した。 2.統計資料から実態の解析 先に整理した生活構造について、総務庁統計局「家計調査」「労働力調査」「家計消費状況調査」、NHK「生活時間調査」、国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」などの統計資料を用いて、多角的に生活構造の実態を解析した。 3.Almost Idel Demand System(AIDS)のプログラム開発 4.Almost Ideal Demand System(AIDS)を用いた消費構造分析 AIDSを用いた消費構造の解析を行った。1990年以降の勤労者世帯を対象に、生活費(消費支出)の内訳である10費目(食料、住居、・・・間の関係を解析した。推計結果から、基礎的支出とされる費目は、他の費目と代替関係や補完関係などの関連があまりないことがわかった。生活に不可欠な支出ということから、他の費目との関連性が低いと考えられる。交通・通信、教育、教育娯楽、その他の消費支出において、他の多くの費目との間に代替関係あるいは補完関係がみられた。教育と代替関係にあるのは、保健医療0.9068、交通・通信で、補完関係にあるのは、家具・家事用品-1.0713と被服及び履物-0.9814であった。教育娯楽と補完関係にあるのは住居-1.1999と交通・通信であった。その他の消費支出と補完関係にあるのは、光熱・水道-0.8971、教育-1.3052であった。その他の消費支出と代替関係を示したのは、被服及び履物0.8336、保健医療0.8604、教育娯楽1.6546であった。 以上の成果は、第51回日本家政学会九州支部大会(平成16年10月16日)で発表した。
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