2005 Fiscal Year Annual Research Report
高経年マンションとその周辺地域における高齢者及び子育て家族の居住支援に関する研究
Project/Area Number |
16500496
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
前田 樹男 京都光華女子大学短期大学部, 生活環境学科, 教授 (60360319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小國 英夫 京都光華女子大学, 人間関係学部, 教授 (70224186)
平田 陽子 京都光華女子大学短期大学部, 生活環境学科, 教授 (10231549)
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Keywords | 高経年マンション / 管理組合 / 居住支援 / バリアフリー / コミュニティ / 集会室 / 地域開放 |
Research Abstract |
高経年の分譲マンションを対象に次のような調査研究を行ない、今後の研究の展望を切り開いた。 1)京都市内にある5マンション居住者へのアンケート調査からは、次のような研究成果を得た。 ■高経年化に伴い、高齢者と車椅子利用者や障害を抱えた方など生活上の支援を要する居住者が増加していることが明らかになった。 ■マンション内各所にみられる段差などについては、バリアフリー化を望む声が多く聞かれた。 ■集会室は、管理組合業務以外の活動でも多様に利用しており、今後、子ども達が活動できる場所として、またデイサービス事業の場所としての利用などが望まれている。また、集会室の地域居住者利用に対しても、積極的に開放していくとする開放思考が強く、今後地域の活動拠点となる可能性が見出せる。 ■今後の地域コミュニティ活動の要望として、高齢者向けとしては、高齢者への声掛けが圧倒的に多く、次いでデイサービス、高齢者の外出時の援助など、高齢になり行動上の制約が生じる事柄に対する支援を求める声が高い。児童向けの要望では、子ども会活動を中心に、お話教室など、大人と触れ合える活動に対する要望が高い。 2)比較のために、東京圏の3つの分譲マンションを対象に管理組合役員へのヒアリング調査を行なった。 ■草加旭町団地:高齢者相互の助け合いの会の活動として食事会、体操、病院・買い物などへの付き添い活動が見られた。徐々に参加者が高齢化しており、若い居住者層をどのように活動に巻き込んでいくかが今後の課題である。 ■谷塚コリーナ:管理組合活動がとても盛んである。会長が牽引車役であり、地域と連携して子ども会活動など、皆が参加できる活動スタイルを見つけ出していこうとしている。 ■グローブコート大宮南中野:地勢と植生を生かし、敷地内にビオトープを設けるなど豊かな住環境を守るための特徴的な活動を展開し、コミュニティの形成に寄与している。
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Research Products
(2 results)