2004 Fiscal Year Annual Research Report
後発酵茶風味成分の特徴と遺伝子による茶の分類について
Project/Area Number |
16500512
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加藤 みゆき 国立大学法人香川大学, 教育学部, 教授 (70112654)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 正司 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (80074920)
加藤 芳伸 北海道立衛生研究所, 感染症センター・遺伝子工学科, 科長
|
Keywords | 後発酵茶 / rbcL / 黒茶 / 風味成分 |
Research Abstract |
本年度は、後発酵茶の中でも好気的カビ付け茶の黒茶について検討した。試料は、中華人民共和国雲南省のものを用いて製造前の緑茶とカビ付け後1,2,4,5年熟成させたものを試料とした。 黒茶の製造方法は、製品としての緑茶に蒸気処理を行った後加圧成型しその後熟成室で熟成させる方法で製造していた。 風味成分は、ポリフェノール、カテキン、カフェイン、アミノ酸、糖などの含量と可溶性成分について検討した。その結果浸出液の380nmの比色値は、1年目の吸光度が高く熟成の年数を経るにしたがって減少の傾向を示した。カフェインも減少傾向であった。遊離糖はかび付け前に比べて熟成すると1/3に減少していた。カテキンの含量は、主要カテキンの(-)-エピガロカテキンガレート((-)-EGCg)が少なく、(-)-エピカテキンガレート((-)-ECg)が多くなっていた。またエピメル化カテキンは、熟成することにより増加する傾向が認められた。アミノ酸は、かび付け1年目ではカビ付け前に比較して総量は1/3に減少し、2年目では半減していた。他の後発酵茶と同じく特有の現象として、イソロイシン、ロイシン、プロリンの増加が認められた。 古茶樹については、雲南省双江県の樹齢3200年といわれている香竹〓(シャンツーチン)茶の解析を行った。従来から用いているプライマーとしてRibulose bisphosphate carboxlase large subunit(rbcL)を用いて解析を行った。その結果塩基配列の異なった部位は、CGTGAとなり幽Camellia sinensis var.assamicaであることが明らかとなった。
|