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2005 Fiscal Year Annual Research Report

動脈硬化を予防する食事因子-女性ホルモン合成酵素・アポE欠損マウスによる検討

Research Project

Project/Area Number 16500528
Research InstitutionNakamura Gakuen College

Principal Investigator

原 孝之  中村学園大学, 栄養科学部・栄養科学科, 教授 (10164998)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 原田 信広  藤田保健衛生大学, 医学部・医学科, 教授 (00189705)
竹嶋 美夏子  中村学園大学, 栄養科学部・栄養科学科, 助手 (00241183)
Keywords動脈硬化 / エストロゲン / アロマターゼ / アポE / ノックアウトマウス / 女性ホルモン合成酵素
Research Abstract

エストロゲンは男性ホルモンのテストステロンを基質として、卵巣などの生殖器官に存在する女性ホルモン合成酵素であるアロマターゼと呼ばれるチトクロームP-450酵素の触媒によりつくられる。アロマターゼ遺伝子をノックアウトしたマウス(ArKOマウス)では血清のエストロゲンが検出されない。メスでは卵巣の発達に異常があり、オス、メスともに脂肪肝が観察される。このため、エストロゲンに依存する動脈硬化研究のモデル動物として期待が持たれている。これまでの検討から、ArKOマウスを高コレステロール食で飼育しても正常マウスと同様に動脈硬化になりにくいことがわかった。しかし、血清脂質などの結果から、正常マウスと比較すると動脈硬化の方向に向かっていることが示唆された。マウスは血清にHDLを多く含むラット型の動物であり、ヒトやウサギのようにHDLを多く持たない動物のようには動脈硬化にならない。このために女性ホルモンがないArKOマウスにおいても、非常に動脈硬化を起こしにくいものと思われた。以前からHDLに含まれるアポE遺伝子をノックアウトしたマウス(ApoEKOマウス)は普通食で飼育してもアテローム性動脈硬化症を起こすために動脈硬化のモデル動物として知られている。そこで、ArKOマウスとApoEKOマウスをかけあわせて、ダブルノックアウトの(DKO)マウスを作出し、エストロゲンの有無が動脈硬化にどのように働くかを検討した。DKOマウスの大動脈を採取し、ホルマリン固定、パラフィン包埋後、切片を作成し、染色後光学顕微鏡で動脈硬化部位を観察した。解析には、病変の面積率でその病変を判定した。その結果、DKOマウスはApoEKOマウスに起きる動脈硬化病変がむしろ縮小していることがわかった。♀では、DKOマウスの病変面積率は16±8%に有意に縮小していた(P<0.0001、n=11)。♂においても、病変面積率は28±6%で、有意に縮小していた(P=0.0022、n=12)。以上のことから、エストロゲンを介する動脈硬化予防効果は、未知の遺伝子を介する複雑な機構が働いているものと思われる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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