2005 Fiscal Year Annual Research Report
摂食機能の低下した高齢者に対する栄養管理方法についての研究
Project/Area Number |
16500531
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
栢下 淳 県立広島大学, 人間文化学部健康科学科, 助教授 (40312178)
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Keywords | 嚥下 / 栄養 / アルブミン / 食品物性 / かたさ / 付着性 / 凝集性 |
Research Abstract |
最近の高齢入院患者を対象にした調査結果では、血清アルブミン濃度が3.5g/dl以下の低栄養状態の患者が40%も存在することが報告されている。そこで、急性期病院(徳島赤十字病院)の患者233名を対象に摂食嚥下障害者の栄養状態を、血清アルブミンを指標として測定した場合、嚥下障害のない患者3.76±0.63g/dlに対し、嚥下障害者2.95±0.44g/dlと有意に低下していることがわかった。(日本病態栄養学会誌 in press)。このような摂食嚥下障害患者での栄養状態の低下は、具体的な食品物性の指標がないために提供する食品の物性が不明な点も多いことが一因と考えられる。そこで、摂食・嚥下障害者に対し段階的な食事を提供している聖隷三方原病院の食事を聖隷三方原病院関係者と共同で再現し食品物性を調査した。聖隷三方原病院では5段階に分け提供しており、その食品のかたさ、凝集性、付着性について測定した。その結果の解析を現在行っているが、段階が上がるに従い、かたさ、凝集性、付着性ともその幅は広がることがわかった(嚥下リハビリテーション学会 投稿準備中)。また、嚥下ピラミッドの物性基準についても併せて検討を行っている。 また、在宅での嚥下障害者に対しての手軽に提供できる食材の1つに豆腐や豆腐用食品があり、これらの食品を物性測定、官能評価を行い、絹ごし豆腐や卵豆腐は嚥下障害者に適する物性であることがわかった(県立広島大学人間文化学部紀要 VOL.1 p19-29)。
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Research Products
(1 results)