2005 Fiscal Year Annual Research Report
創成科目と産業界における失敗事例の調査と設計科目へのフィードバック
Project/Area Number |
16500557
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
有光 隆 愛媛大学, 工学部, 助教授 (20151186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 秀次 愛媛大学, 工学部, 助教授 (40036471)
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Keywords | 工学教育 / 創成科目 / 失敗学 / 機械設計 / ナレッジマネジメント |
Research Abstract |
1.前年実施した教育機関(大学,高専)の設計科目担当者および学生と生産現場(愛媛県内製造企業)の設計部門管理者への失敗事例と失敗に対する考え方をアンケート調査した結果を集計・分析した.産業界と教育現場とでの失敗では原因,環境,目的が異なり,教員・学生と企業人との間に失敗に対する考え方にも違いがある.失敗事例を教育に活かすために,先行する企業の手法を応用する場合には,これらの特質を検討する必要がある. 2.失敗事例の知識データベースを試行し,後学期に開講される創成科目(創造設計製作)で学生に情報を提供した.創成科目における課題が変わると直接関係する失敗事例が少なくなる.このため,学生が期待するデータと異なり,データベースの閲覧があまり増えない.企業の生産活動では過去の失敗事例を直接活かし易いのに対して教育機関では失敗事例が課題に大きく依存していることから,教育機関での知識データベースの構築には工夫が必要と考えられる.現在,失敗事例の知識データベースを「学生に失敗学への関心をもたせるきっかけ」となるような方向で検討を進めている. 3.前年度の調査をふまえて創造設計製作(3年生対象)の授業を通して,学生がおかす失敗例を収集継続調査した.失敗事例を調査する際,学生自身に失敗原因,対策などを考えさせるほうが大きな教育的効果を期待できる.また,小さな失敗体験を活かしたり,失敗体験を活かすように心がける習慣を学生に身に付けさせたりする観点から,作業のたびに事例報告をさせることが有効である.
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Research Products
(2 results)