2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16500565
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
太田 徹 八戸工業高等専門学校, 教授 (40168943)
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Keywords | 論述教育 / アリストテレス / 説明の要素 / 句読点 / 悪文 / 論理的文章 |
Research Abstract |
平成17年度の研究目標は、アリストテレスの知識論を文章指導に応用するためつぎの事項を計画・実行することであった。 1 「他山の石データベース」;授業での添削必要事例をデータベース化すること。(17年度完成予定)→文章をコンピュータ入力させることで、実行中である。 2 指導実践研究;悪文が出てくる理由の分析と整理(17年度完成予定)→悪文の発生は、情報の分類・整理法の教育によって防げることを授業で確認した。副産物として、読点の打ち方教育について一般的な見通しができた。 3 テキスト作成;授業課題の冊子化→原稿はできたが、3月中の印刷完成にならなかった。完成は、17年4月上旬の予定である。 4 補助Web教材;課題の補助教材のWeb化。(17年度完成予定)→まだ、資料の作成中で、サーバーの立ち上げにいたっていない。 5 学会発表;東北教育史・教育哲学会で「悪文が生じる原因についての考察」で口頭発表を行った。17年5月、全国大学国語教育学会で「説明の4つの要素」という表題で学会発表、および、研究論文を発表する予定である。 以上項目別に実績の概要を説明したが、今年度特に重要な成果は二つあった。ひとつは、読点の理論である。従来読点の打ち方について、経験則はいろいろ言われてきたが一般理論は存在していなかった。今回の研究を通じて、最小判断単位間の関係性によって、読点の必要性が説明できる見通しがたった。もうひとつは、一連の事象変化をプロセスとして説明する方法を教育するには、表を作らせることが有効がことがわかったことである。構成要素名・プロセス名を表の横と縦にならべ、その交点の位置に働き(状態)を記述させ、そののちに文章化させると、だれもが事象をきわめて論理的に整理されたかたちで論述できるようになった。
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