2004 Fiscal Year Annual Research Report
身体、アーティファクトを用いた効果的コミュニケーション過程の分析とFDへの応用
Project/Area Number |
16500608
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
保崎 則雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70221562)
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Keywords | 英語活動 / 小学生 / ティームティーチング / 視聴覚教材 / AET |
Research Abstract |
本年度は、分析対象の授業を、所沢市の小学校の英語授業とした。11月と2月の授業を録音、録画し、現在も継続して解析を行っている。最初の方針として、音声言語学、身体表象学、コミュニケーション学、授業学の観点から、それぞれの分野の専門家が、「授業担当教員への授業改善(FD)のためにアドバイスする」という課題で解析を行っている。授業担当教員は、AET(Assistant English Teacher), JET(Japanese English Teracher), HRT(Homeroom Teacher)の3人でありる。 現時点では、全員からの分析が集まっていないが、アドバイスとして以下の点が既に指摘されている。これから総合的なまとめとして授業内のコミュニケーション活動の活性化と授業の効果という切り口で解析を継続する計画である。 JETへのアドバイス 1)対象英語表現の定着指導時に、情報源がAETなのか、JETなのかという転換がスムーズに行われる必要がる。学習者の視線、発語にいくらかのばらつきが観察される。 2)使用英語表現の統一を図る必要がある。例:単数複数 3)発語が積極的でない学習者への働きかけにさらに工夫が必要である。 例:個別の指名、ペアでの活動 4)ペア活動で、3年生あたりでも、同性のペアの活動に偏りがちである点は、工夫の余地があるようである。 5)教員の授業中の動きと立ち位置が授業の活性化につながるのではないかということが、録画テープから推測される。3人という数のバランスと2人(通常のTT)の場合は、厳密な意味では、連携に差異が必要ではないか。 6)学習者の発語がオウム返しになる部分と自由発語のバランスに工夫が必要であろう。 7)3者の役割分担と連携が学習者の活動に影響(とまどいと安心感)しているとも観察されるので、きちんと説明しておくことも必要ではないか。
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