2004 Fiscal Year Annual Research Report
衛星データによる土地被覆の季節的変化と経年的変化の比較研究
Project/Area Number |
16500653
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Research Institution | Seinan Gakuin University |
Principal Investigator |
磯 望 西南学院大学, 文学部, 教授 (10159808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 貴一 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (40325436)
後藤 健介 西南学院大学, 文学部(日本学術振興会), 特別研究員
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Keywords | 衛星画像 / LANDSATデータ / GIS / 太宰府市 / 島原市 / 反射率特性 / 土地利用 / 土地被覆 |
Research Abstract |
「衛星データによる土地被覆の季節的変化と経年的変化の比較研究」の目的は、LANDSATデータ(衛星画像)1ドット毎の各バンド別の反射率特性の季節的経年的変化様式を解明することにより、土地被覆の季節的・経年的変化の特性と土地利用区分との関連性を検証することにある。本年度はLANDSATデータの1ドット毎の反射率特性の経年的変化を正確に把握し、ほぼ同じ季節で経年的に反射率がどのように変化しているかを微細に検討した。このような検討作業の基礎として、福岡市近郊で宅地開発などが急速に進展し、人為的な土地利用変化の激しかった太宰府市などや、雲仙噴火によって火砕流や土石流が堆積し自然的ではあるが急激な土地改変が進んだ島原市を対象として微細な反射率特性の変化を検討した。また、現地調査を実施し反射率変化の原因を確認した。 この検討のために、同一の土地利用区分の中で衛星画像GISデータとLANDSATデータを重ね合わせて、地形図上で正確な位置を示せるように作業を進めた。作業の手順は次の通りである。1)1/25000地形図から作成した土地利用図と数値地形図をGISソフト上で重ね合わせ、また土地利用区分をポリゴン化して示す。2)このデータを10m×10mのメッシュデータとして地図上に示す。3)1986年と1999年の春のLANDSAT/TMデータに衛星画像解析ソフトを利用して幾何補正を加えたものを、GISソフトで取り込み2)のデータに重ね合わせる。なお、重ね合わせばTMデータの7バンド毎に個別に実施した。4)土地利用区分ごとに衛星画像の各バンド別の反射率特性値に着目し、同一土地利用区分内の反射率特性の平均値と標準偏差値を求めた。これは土地利用区分の反射率特性と反射率の変異の関係を検討する目的である。1999年と1986年の同一地点の反射率特性の差分を検討した結果、広場や果樹園では同一土地利用区分でも年次別反射率の変異が大きかったことなどが明らかになった。
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