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2004 Fiscal Year Annual Research Report

流域での水質形成過程と酸性湖沼の自然回復との関連及び水質応答予測モデルの開発

Research Project

Project/Area Number 16510002
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

日野 修次  山形大学, 理学部, 助教授 (10272056)

Keywords猪苗代湖 / 応答応答予測モデル / 酸性湖沼 / 水質形成過程
Research Abstract

猪苗代湖は,過去10年間に渡ってpHの緩やかな上昇が観察されているが,この原因は明確にはされていなかった。また,2003年より,湖内の20μm以下の微細な植物プランクトンによる光合成(一次生産)量は低下しており,この原因が無機炭素の減少によるものか,光制限などの物理的な制限であるのかを特定しようと試みた。
結果として,過去に得られた結果と比較した結果,無機炭素量は少なく一次生産にとって制限的であることが認められた。^<13>C同位体を用いた培養実験では,湖内の無機炭素量は植物プランクトンが要求する量の半分程度しかなく,最大取り込みに達していないことが明かとなった。また,光量子量の測定により表層付近での光阻害も観察された。過去2年間の結果を比較した場合,光阻害がない場合は,天候不順と無機炭素量不足の両者による制限であると考えられた。
しかしながら,猪苗代湖は弱酸性湖であるため,湖内の無機炭素の大半は二酸化炭素として存在するが,湖内の無機炭素が全て二酸化炭素であったとしても,大気平衡(約340ppmV)よりも少ないことが明らかとなった。大気からの供給量は少ないためか,湖内の無機炭素量は変動が見られるが,今後,中性化に向かって無機炭素量が増加する傾向があれば,一次生産量が増大し,湖内が富栄養化することが予測された。また,湖内のリンは,窒素と比較して著しく低く,生物の一般的な含有量の1/5から1/3程度であったことから,無機炭素,リンの増加が猪苗代湖の富栄養化と関連してくると考えられた。
今後は,無機炭素量の変動原因と大気平衡(大気からの供給)についてガスメータを用いた現場での観察と,微生物による有機物分解に伴う二酸化炭素救急のバランスについて明らかにし,湖水のpHの上昇との関連について解析のための基礎データを得る予定である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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