2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユスリカを用いた河川底泥中の化学物質汚染の遺伝子発現評価法の開発
Project/Area Number |
16510028
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
吉見 立也 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (30277256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 芳雄 国立環境研究所, 化学物資環境リスク研究センター, 主任研究員 (60250099)
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Keywords | ユスリカ / Chironomus / 殺虫剤 / 化学物質 / 重金属 / OECDテストガイドライン / ヒートショックプロテイン / HSP70 |
Research Abstract |
1)ストレス蛋白のクローニング:Hsp70及び、hsc70のクローニングを完成し、その配列を用いた特異的な定量PCRシステムを確立し、野外より採取したユスリカ、及び温度ショックによるそれら遺伝子発現の経時変化を検出した。Hsp70のmRNAは、33℃において1時間後には数十倍の発現量を示し、16時間後にはコントロールレベルまで低下した。一方、hsc70の発現に関しては温度によらず一定であった。 2)ストレス蛋白の各種化学物質への応答性:化学物質として、カドミウム、銅、有機リン系殺虫剤ethofenprox、合成ピレスロイド系殺虫剤fenitrothionにおいて濃度依存性、時間依存性を検討した結果、ppmオーダーの曝露において、カドミウム、銅は6-8時間後、ppbオーダーの殺虫剤曝露においては2-4時間後にhsp70の発現がピークとなり、化学物質により,応答性が異なることが示唆された。Hsc70の発現はカドミウム、ethofenprox曝露により24時間後に1.4-2.4倍となり、長期的な曝露により変動することがわかった。 3)ユスリカを用いた化学物質評価法:OECDのテストガイドラインTG218に沿った評価法と、遺伝子発現による評価を比較検討する目的で、TG218評価法の改良を共同研究者と共に行った。銅については、底質に添加し、上層水における化学物質濃度を日を追って計測した結果、経時変化は認められたが、それは10%以内であった。銅に関しては4ppm以上の濃度で、成長阻害に起因すると考えられる羽化の遅延が認められた。 4)化学物質依存性の新規因子の検索:化学物質に応答した数種の遺伝子断片から、その全長をクローニングした。現在、2種の新規因子がクローニングされており、これらの因子の発現を鋭敏に検出するため、定量PCR法の確立を行った。
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