2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16510078
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
福島 勝 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (40295837)
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Keywords | ケイ素クラスター / 超音速自由噴流 / レーザー誘起ケイ光法 / クラスター内回転ポテンシャル / レーザーアプレーション / SiCN / SiNC |
Research Abstract |
今年度は、当初計画の通り、主に、装置の立ち上げ、および、装置の性能チェックを行った。以下申請書の研究計画の各項目に従って今年度の実績を説明する。 (1)金属クラスターの生成 これまでの研究で、アルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)のクラスター生成を経験していたが、本研究にて、ケイ素(Si)クラスターの生成を、初めて試みた。この結果、無事にSiクラスターを生成することができた。Siは、AlやMgに比べて硬いせいか、アブレーション用レーザーのパワーが、多少、多く必要であった。 (2)金属クラスター表面への分子の吸着 予めアセトニトリル(CH_3CN)を混入させた希ガス(アルゴン、Ar)を用いて分子線を生成させ、この状態でSiクラスターの生成を試みたところ、SiCNとSiNCという分子の生成が確認できた。これらの化学種は、純回転スペクトルの報告例はあるが、その電子遷移の観測は、本研究が初めてである。 (3)吸着分子のスペクトル測定 上記(2)で生成したSiCNとSiNCのスペクトルをレーザー誘起ケイ光(LIF)法により観測し、そのLIF励起スペクトル、および、単一振電準位(SVL)からの分散ケイ光スペクトルを測定した。 (4)スペクトルの解析 測定できたLIFスペクトルの回転、および、振動構造を解析し、SiCNとSiNCの分子構造などに関する新たな知見が得られた。 (5)回転運動ポテンシャルの解析 現在、スペクトルの解析結果から、Si原子の近傍でのクラスター内におけるCNの回転運動に関するポテンシャルの決定を試みている。 (補足)上記のSiに関する研究成果は、平成17年日本化学会第85回春季年会、および、60^<th> Columbus Meetingにて発表予定である。また、今年度、本研究の研究期間内にSiの実験の予備的実験として行ったMgの実験では、MgNC/MgCN分子系に関し、Mg原子近傍におけるCNの分子内回転に関するポテンシャルを決定することができた。
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