2006 Fiscal Year Annual Research Report
不確実な要因を考慮した実用的工場レイアウト問題の提案と解法の開発
Project/Area Number |
16510117
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山下 英明 首都大学東京, 大学院社会科学研究科, 教授 (30200687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊呂原 隆 上智大学, 理工学部, 准教授 (60308202)
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Keywords | 工場レイアウト / バッファ配分モデル / スループット / リードタイム / 確率モデル / シミュレーション / マルコフ解析 |
Research Abstract |
生産システムの設計において考慮すべき主要な性能評価基準として、スループットやリードタイムなどの「生産効率」および原材料、仕掛品、完成品などを運搬するための費用である「物流コスト」の2つがあげられる。実際の工場では、加工時間のばらつきや部品、注文の到着のばらつきは避けることができないが、これらのばらつきを吸収し生産効率を向上させるためにバッファスペースを用意し、そこに中間在庫を保持するのが一般的である。しかし他方では、バッファスペースの設置によって工程間の距離が増加し、生産効率が低下することも懸念される。したがって、工場レイアウトを考える場合には、バッファスペースも含めたレイアウトを扱う必要がある。本研究ではこのような不確実な要因を考慮した状況下で、生産効率を向上させる最適なバッファスペース配分および工場レイアウトを求めるいくつかの問題を定式化し、この問題のための新たな技法を開発した。 今年度取り組んだ1つの問題は、スループット最大化と物流コスト最小化の二目的最適化問題である。この問題では、工場のレイアウトはスループットに影響を及ぼさないことから、まずマルコフ解析によってバッファスペースが与えられた下でのスループットを求めたうえで、遺伝的アルゴリズムを用いてバッファスペースも含めたレイアウトのパレート最適化を求めた。また、生産効率としてリードタイムを考慮する場合、搬送時間がリードタイムに影響するので、AGVを用いた搬送時間および搬送待ち時間を陽に取り入れたモデルを考え、リードタイムを最小化するバッファスペースも含めたレイアウトをシミュレーションによって求める研究も行った。
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Research Products
(5 results)