2004 Fiscal Year Annual Research Report
交差点出合い頭事故の原因分析と再発防止-運転者視点の安全システム再設計-
Project/Area Number |
16510125
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
堀野 定雄 神奈川大学, 工学部, 助教授 (80078310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 みどり 神奈川大学, 工学部, 助手
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Keywords | 出会い頭事故 / 交差点視環境 / 情報表示設計 / 死角 / 交通事故自動記録装置(TAAMS) / カーブミラー / 視線分析 / メンタルモデル |
Research Abstract |
1 研究目的 本研究は交通事故94万件の1/4を占める交差点出合い頭事故に着目し、原因を科学的に究明し有効な削減対策を研究する。警察が事故原因だと強調する一時不停止、安全不確認が発生する過程を科学的に解明する視点が本研究の特徴である。交差点視環境が運転行動に影響する筆者先行研究を活かし、人・道・車を有機的に捉えた情報表示設計課題として原因・対策を研究する。 2 研究成果-出合い頭事故多発交差点でのフィールド研究から- 1)交差点人車行動分析:横浜市内生活道路複数無信号交差点を主対象にマクロ分析(事故自動記録装置[TAAMS]や高所カメラによる鳥瞰図記録分析)とミクロ分析(制動状況や左右安全確認のビデオ記録分析)を併用した。非優先側全車両は制動する、死角で安全確認出来ない法定一時停止線で停止する車輌は少ない、目視可能位置まで交差点内に進入し5-10k/hに減速通過する事が判った。 2)交差点構造と運転者行動:交差点構造と運転者視線移動の相関を分析した結果、交差点コーナーの電柱(20-30cm^φ)、郵便ポスト、自販機、立て看板等が死角要因で、交差点視環境が運転者行動を規定している事、運転者はしたたかな戦略で安全確認している事が判った。カーブミラー設置基準がないため視認性5段階評価(A-E)で視環境を補償し満足出来るA, B評価ミラーは30%、死角がある類似交差点でA評価ミラー交差点は過去6年間無事故、E評価ミラー交差点は9件と多発し、カーブミラーの事故軽減効果は大きい事が判明した。カーブミラー設置基準3項目を道路・交通管理者に提案した。交差点角隅切り、電柱移設も死角軽減に有効と判明した。尚、従来画角230°魚眼写真で分析した広角写真分析をデジカメのソフトで対応できた。 3)事故運転者調査:映像化出来た事故事例を素材に当事者メンタルモデルを調査した結果、事故発生過程の再現に有効であった。
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