2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子プローブを用いた抗腫瘍性マクロリド生産渦鞭毛藻の探索と抗がん剤リードの開発
Project/Area Number |
16510153
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
津田 正史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (10261322)
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Keywords | 渦鞭毛藻 / マクロリド / 抗腫瘍性 / 遺伝子プローブ |
Research Abstract |
本研究では、アンフィジノリド生産能を有する渦鞭毛藻Amphidinium sp.の効率良い収集法として、アンフィジノリド生産株に特異的なDNA配列を分子マーカーとする遺伝子プローブをを設計し、渦鞭毛藻を大量培養することなしにアンフィジノリド生産能を評価する分子同定法の確立を目的とする。特にアンフィジノリドNの大量生産株の発見に重点を置き、高生産条件の開発、アンフィジノリドNの高次立体構造の解明、生合成経路の解明、活性発現機構とその標的分子の解明を検討する。 1)培養腫瘍細胞に対して殺細胞活性を示す、25員環マクロリドAmphidinolide C2、Amphidinolide B4とB5を単離し、これらの化学構造を明らかにした。特に、Amphidinolide B4とB5には、顕著な細胞毒性が認められた。 2)抗腫瘍性マクロリドAmphidinolide Hについて、クロロホルム溶液、およびジメチルスルホキシド溶液中での三次元構造を解析した。 3)18S rDNA系統解析の結果より,マクロリド生産能を有する株は,マクロリドを生産しない株と異なる系統に属することが判明し,遺伝子配列の相違に基づいてマクロリド生産能をもつ株に特異的な遺伝子プローブを設計した。新たに分離したAmphidinium株について予備培養後,PCR,dotblot hybridizationおよびFISH法を検討し,数種のAmphidinium株についてAmphidinolide生産能を有することが示唆された。これらの株の抽出物についてAmphidinolide類の生産を分離分析学的手法により確認した。
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Research Products
(1 results)