2006 Fiscal Year Annual Research Report
郭店楚簡・上博楚簡を中心とする戦国時代における気の思想の研究
Project/Area Number |
16520034
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
竹田 健二 島根大学, 教育学部, 助教授 (10197303)
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Keywords | 上海楚簡 / 気 / 契口 |
Research Abstract |
本年度は、平成17年度の成果を踏まえつつ、引き続いて、郭店楚簡と上博楚簡とを中心に、出土資料の中に登場している気概念について、その全体を把握し、それぞれの文献における気概念の内容、及び気の思想の構造を解明する活動を継続した。 加えて、出土した戦国楚簡の復元に関して、竹簡に刻み込まれた契口に注目する必要があることに着目し、論文「上博楚簡『采風曲目』の竹簡の形制について」を『中国学の十字路』(研文出版)において発表した。本論文は、『上海博物館蔵戦国楚竹書(四)』(上海古籍出版社、二〇〇五年)所収の『采風曲目』について、契口の位置の問題を中心に、その竹簡の形制に関する検討を行ったものである。検討の結果、簡1・2b・4・6の四簡は、もともと同一の冊書に属する竹簡であると考えられること、これに対して簡3は、それらとは別の冊書に属する竹簡であると考えられること、加えてこの二つの冊書の編綫は、簡1・2b・4・6の四簡が属するものは両道、簡3が属するものは三道であったと考えられることなどを明らかにした。 本論文の内容は、2006年6月に中国・武漢大学において開催された国際シンポジウム「新出楚簡國際學術研討會」に出席した際、研究発表「關干上博楚簡《采風曲目》的竹簡形制-以契口爲中心-」として発表した。同学会では、中国・台湾などの研究者から、郭店楚簡及び上海楚簡に関する研究情報を多数収集し、また積極的に学術交流を行った。 更に、平成16年度から本年度までの3年間の研究期間における研究実績を総括する報告書を作成した。
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Research Products
(1 results)