2006 Fiscal Year Annual Research Report
「日本思想史学」の成立に関する史的、対照的研究-東アジアの中で-
Project/Area Number |
16520065
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中村 春作 広島大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90172402)
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Keywords | 思想史 / 日本思想史学 / 東アジア / 国民国家 / 近代知 |
Research Abstract |
本年度は、本研究半段階の第1年度として、研究成果の中間報告を行うと共に、収集資料の充実および課題の焦点化を、以下の内容で行った。また、前年度に引き続き東アジア諸地域における「思想史学」構築=創造の現代的状況を、中国(北京)と韓国(ソウル)において実地検証した。 (1)「思想史学」が共に「近代の知」として「哲学・哲学史」とすみ分けをなしつつ創造された過程を明治前期の文献資料の分析を通じて明らかにし、その成果の一端を、井上哲次郎の作業に即して議論をまとめシンポジウム(土井道子記念京都哲学会主催「明治の哲学」平成18年12月)において報告し、参加者と討議を行った。 (2)近代日本思想史学の東アジア知識界における受容と展開を検証すべく、翻訳作業を行うと共に、多量の参考文献を収集し、分析を行った。 (3)近世から近代にかけての儒学的教養の西洋哲学の洗礼を受けた再構築の分析の一環として、「訓読」の思想史的意義に関する研究を行った。 (4)北京・ソウルにおいて、国子監、成均館等の資料展示、再評価、現代的要請からなされる「思想史」再現の状況を、詳しく実地調査した。 以上のような多方面にわたる調査、分析、成果報告の経過を踏まえ、来年度は、本研究最終年度として、研究成果の集約(報告書作成)と、新たな課題の提示を目指す。
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Research Products
(1 results)