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2005 Fiscal Year Annual Research Report

「物語る絵」のナラトロジー分析

Research Project

Project/Area Number 16520071
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

西村 清和  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50108114)

Keywords物語 / 歴史画 / 挿絵 / ナラトロジー / リアリズム / 語りの視点 / 近代小説 / 映画
Research Abstract

(1)平成17年度は、本研究計画の二年目(最終年度)にあたる。本年度は、前年度における、西洋における物語る絵画の歴史的変化、つまり中世ミニチュア挿絵やステンドグラスから、ルネサンス・近代の歴史画へと至る歴史的変化をリアリズムへの展開と、語りの様態の変化の記述・分析の成果をふまえ、つぎの課題である小説の挿絵のナラトロジー的分析に着手した。そのために、一方で西洋における15世紀以来の挿絵本を時代ごとに探索し、特に近代の小説における語りの視点の変化とそれにつけられた挿絵における語りのモードの対応関係について分析した。またこの成果をふまえて、明治維新以来西洋近代小説を移入した日本の近代小説と、それにつけられた挿絵の変化をも、その対応関係を中心に分析することをめざした。
(2)小説の挿絵のナラトロジー的分析に着手するためには、なお多くはない挿絵にかんする諸文献と、これもほとんどは直接に挿絵が掲載された小説本や新聞・雑誌の挿絵図版の収集にも着手する必要がある。とくに西洋の活版印刷にはじまり近代小説へと至る挿絵図版については、前年度は主として大英図書館に滞在し、集中的に挿絵を中心とする文献と図版の調査・収集にあたったが、今年度はフランスの国立図書館、ドイツのミュンヘンとベルリンの州立図書館を中心に調査し、十分の成果を得た。また、わが国の明治期以降の挿絵図版をさらに充実させるため、いくつかの主要大学図書館を中心に調査し、収集した。またこうして収集された図版をデジタル化し、整理・保管する作業にあたった。
(3)上述の研究成果として、今年度は慶應大学でおこなわれた第56回美学会全国大会で口頭発表(「絵画における物語りの視点」)をおこなった。また、「研究発表」にあげた2つの論文を公刊したが、これらもすべて本研究の成果である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006 2005

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 近代絵画における語りの視点2006

    • Author(s)
      西村清和
    • Journal Title

      美学 224号

      Pages: 1-13

  • [Journal Article] 挿絵のナラトロジー2005

    • Author(s)
      西村清和
    • Journal Title

      美術フォーラム21 12号

      Pages: 50-57

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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