2004 Fiscal Year Annual Research Report
戦時期・敗戦期における少年雑誌の研究-『週刊少国民』を中心として-
Project/Area Number |
16520101
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坪井 秀人 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (90197757)
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Keywords | 戦争 / 少国民 / グラフ雑誌 / 銃後 / 写真 / 戦争文学 / 記憶 / オーラル・ヒストリー |
Research Abstract |
戦時期および敗戦期に刊行された少年雑誌、朝日新聞社刊行の『週刊少国民』および日本少国民文化協會が刊行した『少国民文化』の全冊の収集に努めている。現時点で『少国民文化』はほぼ全冊オリジナルの版を揃え、欠号1冊については復刻版を閲覧するなどして補っている。『週刊少国民』については数量が膨大であるため、全冊すべて揃えることは困難だが、戦時期までの大部分は収集を終え、戦後期も含めて次年度には複写などの方法も含めて出来うる限り完全に近い収集を行い、全国的にも完備されていない同誌の資料整備を行う予定である。今年度は『週刊少国民』の戦時期のものについて収集分すべての号についての内容目次のデータベースを作成中であり、現時点でおおよその入力を終了しており、現在雑誌の内容との照合など全体のレイアウトを調整しているところである。また、『少国民の友』他の少国民関連雑誌、『アサヒグラフ』などの関連するグラフ雑誌についても調査を進めている。 こうした基礎的な資料調査と平行して、戦時期の少国民文化に関する音声資料の調査(軍国童謡、軍隊で用いられた音声媒体等)を行うとともに、少年少女の歌謡文化や綴方等に関する分析を行った。さらに、戦時期の少国民文化を含めた<銃後>および軍隊での生活に関して数回にわたり体験者からの聞き取り調査を行い、音声データとして整理している。現在は戦争の記憶に関する著作を執筆しており、その中で少国民文化と少年雑誌の役割について分析を進めている。
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Research Products
(3 results)