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2006 Fiscal Year Annual Research Report

江戸時代の三都(江戸・京都・大阪)出版法制の比較研究

Research Project

Project/Area Number 16520107
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

山本 秀樹  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 助教授 (60252409)

Keywords日本近世史 / 日本法制史 / 出版史 / 江戸時代 / 出版制度 / 出版法制 / 本屋仲間
Research Abstract

本研究の第3年度である今年度は、来年度の最終的報告書原稿作成に向けて、三都個別の編年体町触集成である『江戸町触集成』、『京都町触集成』、『大阪市史』「御触及び口達」から出版関係町触を抜き出す作業に主力を注ぎ、さらに『大坂本屋仲間記録』、『京都書林仲間記録』、弥吉光長『未刊史料による日本出版文化』、蒔田稲城『京阪書籍商史』、宗政五十緒『近世京都出版文化の研究』等の記述との対照作業を行うことによって、江戸時代の三都の出版者の具体的組織像、及び、町触と出版者組織との関連の具体像をさぐる一方、従来の説明の確認とその問題点のあぶり出しを行うべく努めた。
残念ながら、三都の出版関係町触の抽出作業はいまだ終わらず、いまだ確定的なことを述べられる段階にはないが、一昨年度来、実績報告書に記している見通しに変更を加える必要は生じていない。
すなわち、従来の、江戸という都市に固有の町触を三都共通の町触と見て行われてきた江戸時代の出版に関する説明は、残念ながら、従来の江戸時代制度研究の注目の極端な江戸への偏り、及び、そこから発する史料紹介の江戸への極端な偏りという状況があり、それに加えて、江戸も京都も大阪も同じ幕府直轄地として同一の町触が触れられているはず、という、実は何の確証もない想定に基づいてなされており、その前提からして誤っていた、と言わざるを得ない。実際には、江戸という都市で出された町触と同様の町触が、京都・大阪の二都市でそのまま触れられる例は少数である。
江戸時代の出版制度に関する説明は、江戸・京都・大阪、三都それぞれの町触を具体的に確認し、その内容を点検することによって、新たにし直されなければならない.

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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