2004 Fiscal Year Annual Research Report
述語合成に関する記述的・理論的研究〜ドイツ語文法への対照言語学的接近〜
Project/Area Number |
16520228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大矢 俊明 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (60213881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲尾 龍一 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (90167099)
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Keywords | particle verb / 結果構文 |
Research Abstract |
研究実績の概要は次のようにまとめることができる。 1.英語ならびにドイツ語で書かれている最近の文献を収集し,英語とドイツ語におけるいわゆる不変化詞動詞(particle verb),ならびに結果構文に関するデータを収集した。このデータは次年度以降の研究の重要な基盤となる。 2.データ収集と並んで,不変化詞動詞ならびに結果構文にみられる重要な統語論的・意味論的特性を確認した。あわせて,Kayne(1985),den Dikken(1995),Dehe(2002),McIntyre(2004)などの代表的な不変化詞研究を概観・整理することにより,それらの理論的な意義と問題点を明らかにすることができた。 3.データ収集の過程において,英語とドイツ語の不変化詞動詞にみられる相違のいくつが,両言語における語順の相違(すなわちverb finalか否か)と関連していることを明らかにした。 4.またデータ収集の過程において,ドイツ語と英語の結果構文には,動詞に選択されない名詞句の生起に関して相違がみられることが明らかになった。(ex. Er brachte den Keller voll. vs. ^*He brought the cellar full.)結果構文にみられるこの相違が,不変化詞構文にも同様に反映されるか否かさらに検討する必要がある。 5.モンゴル語のpreverbal particle構文についてのデータ収集を開始した。 6.北欧語を含めたゲルマン語,ならびにスラブ語を専門とする学外の研究者を招聘し,ドイツ語と英語における述語合成とこれらの言語における述語合成に関する相違についての知見を得た。
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Research Products
(2 results)