2004 Fiscal Year Annual Research Report
文法・語彙構造の歴史変化の方向性に関する認知・機能言語学的研究:日韓語を中心に
Project/Area Number |
16520234
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
守屋 哲治 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40220090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 薫 東北大学, 留学生センター, 教授 (70181526)
姜 奉植 岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (30305320)
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Keywords | モダリティ / 文法化 / 日本語 / 韓国語 / 認知言語学 / 機能言語学 |
Research Abstract |
本年度は、日本語および韓国語に関するモダリティ現象、および主たる先行研究を調査し、また基本となるデータ収集および詳しい文献調査も継続中である。その中間的な成果をいくつか発表した。Moriya and Horie(2004),守屋・堀江(2004)では次のような点を主張した: (1)日本語のモダリティ体系は、他の言語に見られるとされる「普遍的な」発達経路とは異なり、義務的なモダリティから認識的なモダリティへと発達したことを示す積極的な証拠はみられず、むしろ古代の日本語では認識的なモダリティが優勢であったと考えられる。 (2)現代日本語とかなり類似したモダリティ表現を有している韓国語も、同じように「普遍的な」発達経路をたどってきたとは考えにくく、この点で日本語と韓国語はモダリティ表現の文法化に関して重要な資料となる可能性があること。 (3)日本語と韓国語ともに,認識的・義務的それぞれの意味を担った迂言的なモダリティ表現を発達させており、このような表現が発達する背景には、共通の文化・社会的背景があったと考えられること。 また、(3)で述べたような文化・社会的背景はモダリティ表現にかぎらず、両言語の様々な側面、および文化的慣習と関連づけて考えていくことが可能であるという方向で現在研究を進めており、その内容の一部は、本年7月にイギリスで開催されるAssociation for Korean Studies in Europe 2005,および同じく7月に開催されるInternational Cognitive Linguistics Associationで発表予定である(採択済み)。
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Research Products
(5 results)
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[Book] 対照言語学の新展開2004
Author(s)
佐藤滋, 堀江薫, 中村渉 編
Total Pages
532
Publisher
ひつじ書房
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より