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2005 Fiscal Year Annual Research Report

キナウル語の現地調査による記述および形態統語論的研究

Research Project

Project/Area Number 16520250
Research InstitutionAichi Prefectural University

Principal Investigator

高橋 慶治  愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (20252405)

Keywordsチベット・ビルマ語派 / チベット・ヒマラヤ諸語 / キナウル語 / 形態統語論 / 動詞形態論 / 否定辞 / 再帰・相互形 / 複数性
Research Abstract

本研究は、チベット・ビルマ系言語に属するキナウル語の記述的研究を行うものであり、本課題の2年目である。本研究は、現地調査に基づく記述的研究であり、今年度は12月から1月にかけて調査を行った。したがって、今年度は、昨年度までの資料の整理および分析と、現地調査のための準備を行った。また、調査後、調査した資料の整理を行いつつある。
今年度の調査においては、主として、通常の否定辞、および命令文で使われる否定辞、reflexive/reciprocalを表す接尾辞-si-をもつ動詞の用法、自他対応する動詞の用法、いくつかの語彙および発音などを調査した。
語彙や発音の調査は常に継続して行われているものである。
否定辞については、他のチベット・ビルマ系言語と同様、maが動詞の直前に置かれる。ただし、動詞の時制によって2種の否定辞を持つチベット語と異なり、キナウル語においては、時制に関しては1種の否定時しか持たない。しかし、興味深いことに、キナウル語では、否定命令が行われる場合、maではなくt^haが動詞の直前に置かれる。このような否定命令のあり方は、他の一部のチベット・ビルマ系言語にも見られるようである。
接辞-si-については、まだ十分な調査資料が得られているとは言えない。-si-.が他動詞に付加された場合、自動詞化すること、自動詞に付加された場合、複数性を表す場合があることなどが資料に見られ、たいへん興味深い。たとえば、自他対応する他動詞に-si-が付加されて自動詞化したとき、その自動詞は、対応する自動詞とほぼ同じ意味になるが、完全に同じ意味であるかどうか、自動詞に-si-が付加されて、複数性を表すのでなければ、その自動詞の表す意味は何か、また、自動詞に-si-が付加できない場合があり、など、解決されていない問題は多い。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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