2005 Fiscal Year Annual Research Report
非項空所関係節および関数的名詞の統語論的・意味論的研究
Project/Area Number |
16520271
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
江口 正 福岡大学, 人文学部, 教授 (20264707)
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Keywords | 非項空所関係節 / 形式名詞 / 形式副詞 / 「ぶん」 / 「次第」 / など・なんか・なんて |
Research Abstract |
1.話し言葉コーパスによる用例の収集 「日本語話し言葉コーパス」を購入・利用し、本課題で問題とする非項空所を持つ節の例文を網羅的に収集した。「前、後、右、左、半分、倍、量、程度」などの相対的名詞や「ほど、だけ、ばかり、ため、・・」などの形式名詞が使われている文を研究補助者の協力を得ながらピックアップした。 2.方言調査による用例の収集 方言における形式名詞の実態とその助詞的用法を調査した。大分方言、長崎方言、熊本方言などを対象とした。特に大分方言の「〜ンジョー」の用法の広がりについては文法化の観点から説明を加えた。 3.データの整理・分類 昨年度の収集データを参考にしながら、上記の作業によって得られたデータを整理した。研究補助者の協力のもと、タグ付けし、非項的空所の意味的なパターンを抽出し、そのパターンをもとに分類作業を行った。 4.データの分析 形式名詞「分」の副詞的用法の生じる理由、および形式名詞が取立て詞に変化しやすい理由について、文法化の観点から考察を深めた。特に形式名詞と取立て詞の関係づけに遊離数量詞構文を用いて説明を加えた結果を形式名詞のシンポジウムで発表した。来年度に論文として発表するが、この方法は方言の取立て詞についても適用できることが明らかになりつつある。また、形式名詞「次第」に関する意味解釈について論文を発表した。さらに、「何」を構成要素として持つ取立て詞「など/なんか/なんて」の意味論的な特質を考察した。
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Research Products
(1 results)