2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本語音声のピッチ平坦化現象に関する社会言語学的研究
Project/Area Number |
16520284
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
高野 照司 北星学園大学, 文学部, 助教授 (00285503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 一郎 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (60203783)
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Keywords | 日本語 / 韻律 / ピッチの平坦化 / 社会言語学 / 社会音声学 / 言語変化 / 年齢差 |
Research Abstract |
本年度は年度当初に計画した研究活動の大部分を実行に移すことができた。 1)静内町・札幌市・鹿児島市における発話資料収集のためのフィールドワーク 研究計画の2年目にあたる今年度は、初年度に行った準備研究の成果を参考に、若者層および老年層から同一の朗読文を用いての発話資料の収集を行った。4月〜7月にかけて、同一の読み上げ文(単独文)を用意し、北海道日高管内静内町および札幌市(高野担当)と鹿児島県鹿児島市(太田担当)のそれぞれの地域で20名程度の大学生・高校生、同じく20名程度の50代後半以上の老年層話者から発話を録音した。また、各被験者から生育環境・家族構成などの個人情報も取得した。 2)第5回イギリス言語変異変化学会(UK Language Variation and Change)におけるポスター発表 日本語ピッチの世代差および若者層における平坦化に関する分析結果をまとめ、アバディーン大学(英国アバディーン市)で開催された第5回イギリス言語変異変化学会においてポスター発表を行い、数多くの研究者からフィードバックを得た。 3)第16回社会言語科学会におけるポスター発表 上記2)のアバディーン大学での発表成果をもとに、同様のテーマで龍谷大学(京都市)で開催された第16回社会言語科学会においてポスター発表を行った。 4)札幌市におけるフィールドワーク 単独文の読み上げタスクによる分析はほぼ終了し、予測された結果が得られたため、別なレジスターを用いた発話タスクから分析資料を収集し、これまでの検証結果に再確認を加えることにした。2006年1月〜2月にかけて、札幌市出身の若年層30名、老年層15名からニュース原稿の朗読、6コマ漫画の描写タスクを与え、自然発生的な談話に近い発話資料を収集し分析を加えてきた。
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Research Products
(1 results)