2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520294
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡辺 秀樹 大阪大学, 言語文化研究科, 助教授 (30191787)
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Keywords | メタファー / 動物名比喩 / 英詩 / ことわざ / 成句 / イディオム / 概念メタファー / 隠喩 |
Research Abstract |
前年度に始めた英語動物名の比喩義の体系的調査では、これまでに鳥名の比喩義を各種辞書と17世紀以降の俚諺集から用例とともに集めて、四足獣の名前の比喩義の研究に進み、総称名詞・族名・種名の比喩義の間に存在する平行構造を研究した。1)基底部bird,bug,dog,fishを持つ連語の比喩義の比較、2)dog-bitch-puppy-houndなどの連合関係、3)poodle,bulldog,spanielなどの種名の比喩義の構造、4 cat-fox-dog-wolf-tiger-lionなどの肉食獣の比喩義の比較、この4点から考察した。結果は2005年5月、および2006年5月に刊行される論文集に掲載し、これらから得られた知見を基に、18年度には魚類・爬虫類名の比喩義研究と動物名の3グループ間(beasts-birds-bugs/fish-fowl-flesh/けもの-とり-むし/にく-とり-さかな)の構造の研究を開始する。 個人研究ばかりでなく所属部局内のグループを構成して動物比喩の共同研究を始め、中国語と日本語の動物名比喩の比較、スポーツのチーム名に使われる動物名の特色、日本語と英語の「狐」の比喩義の対照、動物名の品詞転用といった諸論文執筆の指揮を取った。 最近数年間の英詩比喩研究の成果を英文論文集Metaphorical and Formulaic Expressions in Old English Reconsidered (Eihosha)にまとめ、7月から9月に編集作業を行い11月に刊行した。この論文集は古英詩の比喩表現と定型句に注目しており、英詩比喩の歴史的研究における最古層を扱ったもので、現研究の動物メタファーの発達調査において注目している英語のイディオムや俚諺の古英語からの系譜に連なるものである。
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Research Products
(3 results)