2006 Fiscal Year Annual Research Report
英語コーパスを利用したコロケーションの成立過程に関する統語論的研究
Project/Area Number |
16520308
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
神谷 昌明 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (40194980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 薫 豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (90216705)
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Keywords | 結果構文 / コロケーション / BNC / 多変量解析 |
Research Abstract |
1.英語・ドイツ語特有の結果構文(resultative construction)の成立過程を明らかにするための基礎研究を行った。 (1)結果構文に関する先行研究(通時的研究)を分析した。結果構文に関する通時的研究は極めて少ないことが分かった。(結果構文の結果述語を通時的に分析したVisser(1967: An Hlstorical Syntax of the English Language I-IIIb)は古英語では2例(small, clean)、中英語では数十例を挙げているに過ぎない。) (2)Penn-Helsinki Corpus、OEDを利用して、英語の結果構文が歴史的にどのように派生し特有のコロケーションを形成しているのか調査した。 (3)ドイツ語学(German linguistics)の専門家と協力し、ドイツ語における結果構文の成立過程を分析し、英語を含めたゲルマン語の特性を明らかにするための基礎研究を行った。 結果構文(特に派生的結果構文)は英語やドイツ語などのゲルマン語に見られる特有の言語事象であり、ロマンス語(フランス語、イタリア語など)などの言語は本来的な結果構文(基本的結果構文)の用法のみに留まっていることを再確認した。 2.イタリアのベルガモ大学で開催された第14回国際英語史学会(14 ICEHL,)に参加し、最先端の情報を入手し、研究者と意見交換を行った。(参加者:神谷昌明) 国内で開催されるコーパスに関する学会(英語コーパス学会など)に参加し、研究者と意見交換を行った。大学図書館などで情報・資料収集を行った。 3.分析手法については、多変量統計解析法の一種で、数量化III類がそれぞれの年代の英語を相対的に特徴づけるには適切であろうとの仮説のもと、大規模コーパスを用い、近代英語の社会言語学的指標による分析でその有用性を実証することができた。
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