2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の読解力テストの妥当性の検証及び影響要因に関する研究
Project/Area Number |
16520336
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
平野 絹枝 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (30123219)
|
Keywords | 読解 / 妥当性 / 再生テスト / 要因 |
Research Abstract |
本研究の目的は、L1,L2の読解テストとして、よく使用される、筆記による「リコール・テスト」において、1)読解力を測定するテストとしての信頼性、妥当性がどの程度あるか、及び、2)方論的問題点がリコール・テストに及ぼす影響について、調べること、である 2年目の本年度は、 1.リコールテストの信頼性、妥当性の検証のためにリコール・テスト受験方略を調べることを目的として自由記述の分析を昨年度から継続して行った。本年度は、リコール・テストで測定した読解力に基づいて上位群・下位群に再度分類し、そのデータ分析結果をまとめた。その結果リコール得点の違いは、メモ方略の場合、使用された方略の種類の数には影響を与えなかったが、あるタイプのメモ方略の使用頻度に有意に影響を与えたことが明らかになった。すなわち、得点上位群は下位群より、文章構成の目印となる語句に下線や印をつけていることがわかった。 次に、2.方法論的問題点(テストの指示)がリコール・テスト、信頼性、妥当性に及ぼす影響について、実験を大学生に実施した。 また、3.自由記述以外の方法で学習者のプロトコル分析を行うことによってテスト方略やプロセスを明らかにし妥当性を検証する目的で、大学生を対象にパイロット・テストをおこなった。さらに、2と3の関係文献、資料の収集、収集したデータ入力、分析補助を学生に依頼した。次年度は、引き続き、この研究のデータの分析を行って分析結果をまとめる計画である。なお、平成17年12月には、テスティングの権威である、ランカスター大学のオールダソン教授とこれまでの分析結果について議論した。
|
Research Products
(1 results)