2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の読解力テストの妥当性の検証及び影響要因に関する研究
Project/Area Number |
16520336
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
平野 絹枝 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (30123219)
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Keywords | 読解 / 妥当性 / 再生テスト / 要因 |
Research Abstract |
本研究の目的は、L1,L2の読解テストとして、よく使用される、筆記による「リコール・テスト」において、1)読解力を測定するテストとしての信頼性、妥当性、及び、2)方法論的問題点がリコール・テストに及ぼす影響について、調べること、である 3年目の本年度は、 1.リコールテストの信頼性、妥当性の検証のために先行研究を概観して、リコール・テストの長所と短所について検討し、論文を執筆した。その結果、主な長所としては、(1)テストの実施がきわめて容易である(すなわち、設問を設けないので、学習者のレベルにあった英文を用意するだけである)、2)多肢選択テストと違って、問題項目に干渉されないこと、つまり、学習者のテクストの純粋な理解を測定できる、ことである。短所として、1)採点に時間がかかる、(2)英文の理解力は英文の内容を日本語で再生することと等しくない、3)記憶をある程度要求される、ことであることがわかった。次に、2.方法論的問題点がリコール・プロトコルにどのような影響を及ぼすかについて調べるために、大学生に実施した過去の実験のデータを分析した。その結果、テストの指示が学習者のテクスト全体の再生量、メイン・アイデアの再生量に影響を与えることがわかった。 2の実験については、収集したデータ入力、分析補助を学生に依頼した。なお、平成19年3月には、テスティングの権威である、ランカスター大学のオールダソン教授とこれまでの分析結果について議論した。
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Research Products
(1 results)