2004 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術コーパスに基づいたE-Learning-教材の作成から学習履歴の分析まで-
Project/Area Number |
16520341
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 由紀江 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20293251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 智文 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (00359762)
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Keywords | 科学技術論文 / コーパス / e-learning / 英語学習教材 |
Research Abstract |
本研究は、工学系の学生に適した英語学習の教材を作成するため、その方策としてコーパスとe-learningを使用するものであるが、本年度の研究内容は1.コーパスとe-learningに関する理論的研究、と2.コーパスデータの採集と精製、の二つに大別される。 1.コーパスとe-learningに関する理論的研究 これについては、アメリカで先端的な事例と研究を調査し、文献等による研究を行った。また、日本教育工学会、英語コーパス学会、大学英語教育学会等の、学会、ワークショップなどに参加し、現段階でのコーパスに関する理論的研究と実践的研究に関する知見と得た。また、研究協力者のNAGANOとはヨーロッパにおける語彙及びコーパス研究の文献情報と、ハンガリーの英語教育上の問題点に関する情報を交換した。これらに基づき、理論的基礎研究のための文献を選定・収集し、本研究の方向付けを行った。大きな枠組みとしては、インストラクショナルデザインの観点から研究を組み立てることが必要、という当面の結論を得た。 2.コーパスデータの採集と精製 これまでの研究で、機械・電気各分野の学術論文、及び一般科学雑誌の記事のコーパス(総語数約160万語)を構築したが、今年度はこれに情報関連分野と応用物理の学術論文を追加した。これらの追加分は約100万語である。コーパスデータ追加のプロセスは以下の通りである。 1)当該分野の専門家に推薦してもらった代表的な論文誌から、論文のデジタルデータを収集した。 2)データ収集に際し、基準と方法を決めそれに従ってデータのファイルを作成した。 3)収集したデータからノイズを除去し、1文1行処理等を行い、コーパスとして使える形に精製した。 以上のように、現在、本研究のe-learning教材作成に直接使うことのできる科学技術コーパスは、約260万語となり、精製の過程も経て質量共により実用に供しうるものとなった。 以上の研究と作業により、本研究全体の基礎固めに相当する部分が一応終わったわけであるが、今後もこの部分の研究は引き続き行い、コーパスの質と量をより良いものとする予定である。
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