2007 Fiscal Year Annual Research Report
映画を使った英語教育研究を目的とするコーパスの構築とその語用論的分析
Project/Area Number |
16520346
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
立木 ドナ Kobe City University of Foreign Studies, 外国語学部, 教授 (80347517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カイト 由利子 関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (00309204)
玉井 健 神戸外市国語大学, 外国語学部, 教授 (20259641)
山口 治彦 神戸外市国語大学, 外国語学部, 教授 (90220269)
阿部 晃直 神戸外市国語大学, 外国語学部, 教授 (50202669)
南 隆太 愛知知教育大字, 外国語教育講座, 准教授 (60247575)
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Keywords | 語用論 / コーパス / 映画 / 発話行為 |
Research Abstract |
平成19年度は,過去3年間のプロジェクトの成果を踏まえ,これまでに見いだされた事実をどのように英語教育に応用するのか,ことに教室での指導における導入方法について考察した。その具体的な作業は,たとえば,以下のようなものである。初年度から構築した映画の会話データベースから,ターゲットとなる発話行為(ほめる,不平を言う,謝罪する,など)が提示されているスキットを抽出し,それぞれの発話行為をおさめたビデオ・クリップを作成した。これらのビデオクリップをもとに,会話において発話行為がどのように遂行されているのか,また,当該発話行為を行う上でのコミュニケーション上の注意点を学生に喚起し,英語によるコミュニケーションにあたっての語用論的な意識付けを行う教材の方向性をさぐった。さらに,抽出したビデオクリップを学生の練習用モデルとして活用する方法についても考察を行った。上記の内容については,鹿児島で開催されたJALT(全国語学教育学会)のワークショップにおいて,このプロジェクトの総括的な発表を行った。 同時に,映画のせりふを教育に利用するための理論的考察の一環として,映画のセリフに見られるステレオタイプ的なことばづかいと現実との会話との違いについても考察を続けた。11に挙げた山口の論文は,その一つの成果である。 本研究で取り上げた映画の会話は,学生の興味に訴え,わかりやすい提示ができる点で,また,教員にとっては扱いやすく入手可能度が高い点においても,英語教育に有用である。本プロジェクトで作成された映画会話のデータベースは,今後も英語教育研究および新たな教材開発を行うために使用する予定である。
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Research Products
(1 results)