2005 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害学生の音声分析と体感音響システムを活用したASLの習得に関しての研究
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16520370
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences Junior College |
Principal Investigator |
鈴木 薫 名古屋学芸大学短期大学部, 言語コミュニケーション学科, 助教授 (20221319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 正喜 愛知学院大学, 教養部, 教授 (50106019)
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Keywords | 国際研究者交流 / 韓国 / 聴覚障害 / 英語教育 / 音声分析 / 体感音響振動システム / ASL / 聾学校 |
Research Abstract |
生徒へのアンケート調査や教員からの聴き取り調査に関して、国内の調査として、7月に静岡県立沼津聾学校にて調査をした。同聾学校において9月には英語授業見学も実施した。韓国での調査として、10月に大邱栄話学校にアンケート調査を依頼し、12月にアンケート用紙の回収をした。その際に、国内調査では聴き取りで実施した教員を対象とした調査もアンケート形式で実施した。授業見学については、海外共同研究者に依頼した日程調整が上手くいかなかったため、今年度中には実施できなかった。 音声分析調査については、昨年度収集した音声データを杉スピーチアナライザーで分析した。 5月から11月にかけて、体感音響振動システムを利用した実験調査を愛知県立豊橋聾学校高等部で実施した。実験調査の内容は、品詞のアクセント移動・句と複合語のアクセントの違い・文の音調核認識の3つに焦点を絞った。5月・7月・11月の3回にわたって調査をし、経過観察をした結果,体感音響システムによる学習効果を測定することができた。特に聴覚障害の重い生徒では、音声よりも体感音響振動を利用した方が強勢認識でのスコアが良かった。今回の実験調査は体感音響振動に関する調査が中心であったが、人工内耳利用者の増加を考慮すると、今後は音声習得に焦点を絞った調査も必要であることが判明した。 ASLの研究については,昨年度の取材データを基に英語との比較研究を進めた。その結果、ASL習得のためには、その基礎となる英語習得が必要であり、英語習得のためには体感音響振動で情報保障する方法が有効であることが予測できた。 11月5・6日に高知大学で開催された第1回国際英語音声学者会議には,海外共同研究者の3名が韓国から参加し、研究発表をした。その際に、本研究に関わる情報交換も行い、日韓の研究者間での国際交流を促進することができた。
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