2006 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本の軍事基地と地域社会-東富士・浜松・沖縄-
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16520385
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
荒川 章二 静岡大学, 情報学部, 教授 (30202732)
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Keywords | 軍隊 / 地域社会 / 在日米軍 / 自衛隊 |
Research Abstract |
本研究での三か所の調査対象のうち、東富士は基本調査が完了しているので、浜松と沖縄での調査を継続した。 浜松については、航空自衛隊浜松部隊の戦後基地史と現況を把握する作業を行った後、浜松市・浜松市基地対策協議会『基地対策の概況』各年次版を入手し、騒音問題を始めとする基地問題と、それに対する防音工事・住民補償等の対策推移を検討した。また、基地と市民関係につき比較的問題が少ない浜松市としては例外的に基地批判的世論が惹起して注目された、1990年代のAWACS配備をめぐる過程に付き、浜松市当局の態度、各種の市民運動の動向を『静岡新聞』の報道から探った。また、あわせてこの関係の市民運動資料を収集した。 沖縄に関しては、第一に、沖縄を中心とする現代日本の軍事問題の状況を把握する作業として、普天間基地移設問題に端を発した在日米軍再編、これに連動した自衛隊の再編について、『沖縄タイムス』の記事を収集し、整理した。第二に、米軍基地と住民生活、あるいは基地に対する世論対策としての軍の地域宣撫行動を把握する方法として、写真資料に注目し、沖縄県内関係機関でその調査を実施した。調査対象は、沖縄県立公文書館(琉球政府関係写真資料、軍政府資料など)、嘉手納基地を抱える沖縄市につき、沖縄市史編集室と沖縄市戦後文化資料展示室(ヒストリート)、さらに那覇市立歴史博物館でも占領時代の写真資料調査を実施した。
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Research Products
(4 results)