2004 Fiscal Year Annual Research Report
戦国期龍造寺氏の領国経営と流通ネットワークの研究-龍造寺関係文書の編年化による-
Project/Area Number |
16520389
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
宮島 敦子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (80146109)
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Keywords | 龍浩寺氏 / 波多氏 / 松浦地域 |
Research Abstract |
16年度は『佐賀県史料集成』所収文書の中から、久保田町・東与賀町・佐賀市・鳥栖市・伊万里市・小城町における龍造寺氏関係文書の蒐集を行った。また鳥栖市の国人領主筑紫氏の関係文書については、東京国立文書館・明治大学・福岡市立博物館に分散して保管されていたので、文書調査を県外でも実施した。それらの文書の整理・分類を現在も継続中である。 また、竜造寺家文書の写真撮影が完了したので、その整理・分類解読については、来年度に継続作業としたい。とくに龍造寺氏関係の文書は、年欠文書が全体の6〜7割を占めており、年次確定作業に時間がとられることから、整理・分類に時間がかかっている。どの程度まで江戸期の編纂物(北肥戦史・歴代鎮西志・諸家家譜等)を活用することとするかも課題である。 伊万里市では、国人領主鶴田家の所持した鶴田家文書に新出の文書が発見された。写真撮影を行い、その解読作業も継続中である。新出の鶴田家文書については、来年度も引き続き作業を行うこととなる。今年度は文書整理・分類作業を中心に行っているが、その中で伊万里市域の国人領主鶴田氏と龍造寺氏・波多氏・その他の松浦地域の国人領主との具体的な動向については、把握することができた。 さらに、小城町関連の文書調査の過程で、佐賀大学と小城町立歴史資料館との共同研究に参加し、その成果として、『元茂公譜』の島原の乱関係部分の翻刻をおこなった。ここには戦国期に活躍した国人領主らが多く活躍しており、かれらの江戸期における、存在形態を考察することができた。
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Research Products
(1 results)