2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520420
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 楽章 九州大学, 人文科学研究院, 助教授 (10332850)
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Keywords | 徽州 / 徽州文書 / 宗族 / 族譜 / 社制 / 里甲制 / 社会結合 / 宋元明移行期 |
Research Abstract |
本年度は研究課題に関連して、以下のような国内・国外での史料、文献収集、国際学会での報告、国内での学会・研究会への参加を行い、かつ関連する研究成果を学術雑誌に発表した。 (1)国内での史料・文献収集 勤務地である九州地区には、本課題に関連する徽州関係の族譜などの諸史料や、中国・欧米などの研究文献が十分に所蔵されていない。このため本研究経費を利用して、東京都・京都市などに国内出張を行い、東洋文庫・東京大学東洋文化研究所・早稲田大学図書館・京都大学人文科学研究所などにおいて、史料・文献収集を行った。 (2)国外での史料・文献収集 本年度の8月に中華人民共和国に渡航し、まず四川省南充市档案館において、清代の地方行政文書に関する調査を行った。ついで上海図書館家譜文献資料室において、明清徽州の族譜史料の調査・収集を行った。 (3)国際学会での報告 (1)2004年8月、ロシア連邦共和国モスクワ市で開催された、37^<th> International Congress for Asian and North African Studiesに参加し、日本およびアメリカの研究者とともに、パネルLineage and local Society in China from the 9^<th> to 19^<th> Centuriesを組織し、"In Pursuit of the Lineage Model : The Lineage Formation and Social Mobility Strategy of a Small-Scale Descent Group in Huizhou during the Mid-Qing Period"と題する報告を行った。 (2)2005年1月、東京大学における国際シンポジウム「伝統中国の日常空間」において、「異世同居から宗族結合へ-宋代徽州の開発・移動・同族-」と題する報告を行った。 (4)国内学会・研究会への参加 京都大学人文科学研究所における研究班「元代の法制」、東京学芸大学などにおける「中国地域社会史研究会」、九州大学・広島大学における「西日本中国社会史研究会」などに参加し、史料講読や研究報告を行った。 以上の活動を通じて、宋元・明清期を通じた徽州地域における社会変容を、主として宗族を中心とする血縁的社会結合と、その地域開発・移住・社会移動などとの関連を中心に研究を進めた。
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Research Products
(2 results)