2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520420
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 楽章 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (10332850)
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Keywords | 徽州 / 徽州文書 / 族譜 / 宗族 / 里甲制 / 宋元明移行期 / 識字文化 / 山林経営 |
Research Abstract |
本年度は研究課題に関して、以下のような国内・国内での史料・文献収集、国際・国内学会での学術報告と運営を行い、かつ関連する研究成果を学術雑誌等に発表した。上述の研究活動のため、図書費・国内旅費・国内旅費・複写費・印刷費・備品費・消耗品費などを支出した。 【国内での史料・文献収集】 勤務地である九州地区では、本研究に関する史料や海外の研究文献が十分に収蔵されていない。このため東洋文庫・東京大学東洋文化研究所・早稲田大学図書館・京都大学人文科学研究所などの諸機関において、史料・文献の調査・収集を行った。 【国外での史料・文献収集】 (1)2005年8月:中華人民共和国における史料・文献調査。上海市図書館において、明清徽州に関する族譜などの史料を調査し、黄山市(旧徽州地区)博物館において、契約文書・賦役文書などの徽州文書を調査した。 (2)2005年10月:台湾における史料・文献調査。中央研究院歴史研究所において、明清社会経済史・法制史関係の史料・研究文献の調査・収集を行った。 【国際学会における報告・運営】 (1)2005年8月:上海市・宝隆賓館において開催された、「歴史的アーカイブズの多国間比較」国際シンポジウム「東アジアにおける文書資料と家族・商業および社会」の運営に参加し、司会および通訳に当たった。 (2)2005年10月:台北市・中央研究院歴史研究所において開催された、「明清司法中的権力与文化」学術研討会において、パネリストとして学術報告と討論を行った。 【学術雑誌等における成果発表】 本年度は研究課題に関して、特に宋元時代における宗族結合の形成過程、清代における村落社会の識字文化、小規模同族による山林経営や山林経営などの研究を進め、宋元期から明清期にいたる中国社会の長期変容を、徽州文書や族譜などの史料を通じて検討した。こうした研究の成果を、3編の論文として学術雑誌等に発表し、またこのほかに2編の論文が現在印刷中である。さらにTimothy Brook, The Chinese State in Ming Society書評(英文)を、国際学術誌International Journal of Asian Studies,3-1に発表した。
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Research Products
(5 results)