2004 Fiscal Year Annual Research Report
原始古代埋葬姿勢の比較考古学的研究-日本及び旧世界の事例を中心に-
Project/Area Number |
16520461
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福永 伸哉 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (50189958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 勝行 (財)大阪市文化財協会, 調査研究部, 係長(研究職) (70344356)
清家 章 高知大学, 人文学部, 助教授 (40303995)
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Keywords | 埋葬姿勢 / 葬制 / 屈葬 / 屈肢葬 / 伸展葬 |
Research Abstract |
本年度は3年計画の研究の第一年目であり、日本の遺跡における埋葬事例の収集を中心に行った。福永が近畿・東日本、岡村が畿内地域、清家が中国九州・小児埋葬をおもに担当し、作業は各分担研究者が継続的に進めた。日本の事例については90%を資料化するという今年度の当初の目標からはやや遅れ気味であるので次年度でペースをあげる必要があるが、現時点でも弥生時代における埋葬姿勢の変化には地域的な遅速が認められることを把握できている。 埋葬姿勢にかんする外国の研究事例や研究方法論の調査のために、岡村、清家の2名が9月にイギリスに赴いた。遺跡を踏査し現地の関係者と情報交換をおこなった結果、欧米では埋葬姿勢という考古学情報が本格的には研究対象として扱われていないこと、それゆえに本計画があらたな葬制研究の視点を開拓できるという見通しを得ることができた。また、この間に日本を訪問した韓国、中国などの東アジア圏の研究者とも当該研究の現状について情報交換を行う機会を持ち、同様の見通しを得た。方法論的には膝と肘の屈曲度を数値化する方法がもっとも有効であると判断できたので、これを次年度以降の資料収集の基本方針としたい。このほかに、国内では墳墓遺跡、出土遺物、出土人骨などの実地調査をおこなった。
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Research Products
(2 results)