2006 Fiscal Year Annual Research Report
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16530029
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| Research Institution | Okayama University |
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Principal Investigator |
黒神 直純 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 教授 (80294396)
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| Keywords | 国際公務員 / 国際機構 / 国際行政 |
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| Research Abstract |
本年度の研究計画としては、今まで積み残した点一具体的には、1.国際公務員の法的地位および2.国際行政裁判所制度-を中心に検討することと、今までの研究の集大成として、国際公務員法の体系の国際機構法体系への位置づけを行うことが最終課題であった。
まず、1.については、各国際機構の設立文書や実行を通じて、いかなる制度が生成されてきたかを探り、その中で、国際公務員の国際的性質を導き出した。ここでは各国際機構の内部文書や職員諸規則の検討を中心として行った。特に、中心的問題と思われる、国際機構の派遣職員の問題について、内外の文献を積極的に収集し、従来行ってきた研究に加えて、その地位の抱える問題点を再検討することにより、国際公務員の法的地位が浮き彫りになった。
2.については、国際行政裁判所制度の研究について、行政裁判所規程の分析が不可欠である。国際行政裁判所規程の分析枠組みとして、行政裁判所の構成、管轄、その他の手続(特に、再審査手続)が検討の中心となった。これまで行ってきた分析に加え、さらに改正された規程を収集して、問題の再検討を行った。
最後に、国際公務員法体系の研究として、国際公務員法の法源と国際機構法への位置づけを検討した。前者については、国際行政裁判所において、いかなる法的基準が用いられているかを検討することになる。基本的な分析枠組みとしては、国際機構の設立文書、任用契約、職員諸規則、法の一般原則、その他の基準という構成で検討を進めた。また、後者の問題としては、従来から存在した国際行政法や国際機構内部法の検討を中心に行った。
なお、また、これまでの研究成果をまとめて書物として出版すべく昨年度から準備を進め、平成18年度学術振興会研究成果公開促進費の助成を受けることができた。右助成のもとで、本研究の成果は『国際公務員法の研究』(信山社、2006年)として、刊行する運びとなった。
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