2004 Fiscal Year Annual Research Report
スウェーデンの高齢者介護サービスにおける供給の多元化と自治体の責任に関する研究
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16530082
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山井 弥生 (斉藤 弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (40263347)
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Keywords | スウェーデン / 介護サービス / 供給多元化 / 基礎自治体 / 高齢社会 / 入札制度 / バウチャー制度 / 準市場化 |
Research Abstract |
今年度の研究実績は以下の通りである。 1)海外研究協力者とともに日本における共同調査を実施した。 海外研究協力者のワールグレン・インゲラ氏が来日(2004年3月28日〜4月27日)し、介護保険制度施行後に日本で増加しているNPO法人や医療法人のサービス事業者を訪問し、日本における介護サービス供給の多元化の状況を調査し、議論した。保険者として金沢市役所、北海道新得町役場、中札内村役場、また介護事業者では認知症高齢者向けグループホーム(神戸市、社会福祉法人光朔会)、宅老所&デイサービスセンター(上野市、上野市社会福祉協議会)、コングロマリット型複合施設(北海道石狩市、医療法人喬生会)、ホームヘルプ事業者(北海道新得町・中札内村,NPO法人ちいさな手、NPO法人夢といろ)を訪問し、ヒアリングを実施した。日本における介護サービス供給の多元化について共同で調査を行ったことで、今後のスウェーデンと日本の介護システムの比較研究における、議論の土台をつくることができた。 2)スウェーデンにおいて、来年度に実施する調査の準備と打合せを行った。 申請者はスウェーデンに滞在し(2005年3月1日〜20日)、次年度に案施する調査に向けて、プレ調査を実施した。プレ調査ではヴェクショー市を対象とし、市福祉部長(行政)、福祉委員会委員長(議員)に、介護サービスの民間委託の状況、90年代以降の変化、現在の課題等についてインタビューを実施した。プレ調査の結果をもとに、どの自治体を調査対象とするか、誰をインタビュー対象とするか、どのような設問内容を組み立てるか等を再検討し、海外研究協力者のアドバイスを受けながら、来年度に実施する本調査の調査計画を立てている。 3)関連の資料収集を行い、分析を行った。 インターネット等で入手可能な資料を整理し、またスウェーデン滞在中に関係機関から必要な資料を収集した。
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