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2004 Fiscal Year Annual Research Report

日本自動車産業における「系列の解体」と地域集積構造の変動に関する調査研究

Research Project

Project/Area Number 16530154
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

藤原 貞雄  山口大学, 経済学部, 教授 (10034878)

Keywords系列解体 / 産業集積 / 国際分業 / 愛知型集積 / 自動車産業 / 大都市圏型集積 / 広域工業圏型集積
Research Abstract

日本自動車産業の国際競争力の重要な源泉の一つは、組み立てメーカーと部品メーカーとの間に形成された「日本的な関係」であり、そうした関係の「場」が日本的な地域集積を生み出してきた。世界自動車産業の国際的再編成は、こうした日本的な地域集積の内実である地域内分業及び地域間分業を変容させつつある。それは日本製造業の「従来型」が新しいグローバル型に変容する過程ともいえる。本研究は、そうした視点から新たな競争力の源泉が何であるかを追求する独創的な研究を意図している。
本年度の研究には三つの柱がある。一つは地域集積に関わる研究である。自動車産業の地域集積と1980年代以後世界的に取り上げられてきた「新産業集積」との比較研究である。新産業集積が地域ネットワーク論として開放型集積であるのに対して自動車産業集積は「ハブアンドスポーク型」であり、閉鎖型である。こうした閉鎖型の産業集積地が2002年現在、全国に23工業地区ある。この23工業地区の類型化を行った。
もう一つは、日本型の自動車産業のサプライヤー・システムの研究である。サプライヤー・システムについては、藤本隆宏氏らの優れた研究がある。これらの先行研究を基礎に、90年代以後のサプライヤー・システムがどのように変化したのかを研究した。おそらく本研究全体の基調と関わることだが、90年代以後日本の自動車産業のサプライヤー・システムは、むしろ進歩し効率的になった。このことが一面では一部地域集積の解体と他の地域集積の高度化、強化を引き起こしたと考えられる。その様態がどのようなものであるかについては、現在分析中であるが、申請者が愛知型とよぶ豊田市を中核とする巨大な自動車産業集積が深化しているといえる。それが新産業集積と呼ばれる型に近づくのか、従来型の閉鎖的集積の変容にとどまるのかは、今後の研究課題にとどまっている。
最後の一つは、日本自動車メーカー、部品サプライヤーの中国における事業展開の研究である。急激発展する中国自動車産業と市場は、日本の産業集積にきわめて大きな影響をもつ。そうした日本への影響という視点から、広州本田汽車とそのサプライヤーの調査を行った。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 1990年代以後の部品サプライヤーの行動と成果2005

    • Author(s)
      藤原貞雄
    • Journal Title

      山口経済学雑誌 53・6

      Pages: 89-104

  • [Journal Article] 日本自動車産業の地域集積の類型化2005

    • Author(s)
      藤原貞雄
    • Journal Title

      山口経済学雑誌 53.5

      Pages: 175-200

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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