2006 Fiscal Year Annual Research Report
日韓FTA交渉における農業問題の解決に関する研究-グローバル化と地域・環境問題-
Project/Area Number |
16530180
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
深川 博史 九州大学, 大学院経済学研究院, 教授 (30199153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 一史 九州大学, 大学院経済学研究院, 教授 (80271625)
石田 修 九州大学, 大学院経済学研究院, 助教授 (40184527)
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Keywords | FTA / 韓国 / 日本 / 農業 / 交渉 / 水産物 / 農林水産分野 / 韓国農村経済研究院 |
Research Abstract |
(1)FTA訪韓調査:韓国農村経済研究院 韓国農村経済研究院等を訪問し、金正鎬首席研究委員より、コメ市場の開放問題に関して意見を聴取した。また、金泰坤先任研究委員に面談し、コメ所得補填直接支払い制のしくみと運用実態についてヒアリングを行った。加えて、金昌吉環境農業室長に面談し、環境農業直接支払い制度の運用実態についてレクチャーを受けた。これらのヒアリングの成果の一部は論文「韓国の農業政策と交渉戦略」として発表し、また他の一部は、論文「韓国における食料安全保障政策」として07年7月に公刊予定である。 (2)FTA訪韓調査:ソウル大学校での研究会等 ソウル大学校を訪問し、表鶴吉教授や、鄭英一教授にヒアリングを行うとともに、関連分野の研究会に参加し討論を行った。日韓FTA交渉が長引く要因について、韓国の産業構造や社会経済構造、とくに農業分野からの慎重論などに関して広範な資料を収集した。加えて、農政研究センターを訪問し、朴珍道センター長から意見を聴取した。農業問題のFTAへの影響に関してレクチャーを受けた。 (3)関連学会・研究会参加 日本国内では、現代韓国朝鮮学会、日本経済政策学会・国際会議、政治経済学・経済史学会に出席し、WTO、 FTA関連のセッションメンバーより日韓FTA交渉遅延に関して意見を聴取した。 (4)成果発表 それらの成果の一部は、論文「韓国の農業政策と交渉戦略」などに示した。加えて、現在、韓国の環境農業及び、食糧安全保障問題に関して寄稿依頼を受けて論文を執筆中である。これは、『農業と経済』の臨時増刊号(07年7月)に「韓国における食料安全保障政策」として、掲載される予定である。 (5)翌年度へ向けて これら第3年度の成果をもとに、最終年度は補足調査を行いつつ、FTA研究の成果をまとめる予定である。学会発表1回、論文2本、単著1本を計画しており、成果発表へ向けて、準備を進めている。
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Research Products
(4 results)