2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530191
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
山谷 修作 東洋大学, 経済学部, 教授 (00105024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八巻 節夫 東洋大学, 経済学部, 教授 (90095737)
鈴木 孝弘 東洋大学, 経済学部, 教授 (30192131)
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Keywords | ごみ減量効果 / 経済的手法 / 家庭ごみ有料化 / 有料化の併用施策 / リサイクル推進 / 奨励的手法 |
Research Abstract |
本年度、(1)家庭ごみ有料化の全国動向の把握、(2)有料化時に有効性の高い併用施策の検証、(3)都道府県による市町村有料化支援策の調査を実施した。 まず(1)については、2005年2月に全国市区に対して実施したアンケート調査や個別都市への確認作業等を通じて有料化動向をかなり正確に把握するとともに、11月に47都道府県アンケート調査((3)の調査を主目的としたもの)を実施することを通じて、全国町村の有料化動向についても概要を把握できた。全国の有料化率は、市区42%、町56%、村42%、市町村全体で49%という知見が得られた。 次に(2)については、市区調査で有効データがとれた100余の都市について分析した結果、有料化時に資源物収集の拡充、各種奨励・助成施策を併用した都市でごみ減量効果が持続する傾向を検証できた。また、東京多摩地域において高い手数料水準の有料化と戸別収集方式の併用によりごみ減量効果が持続していることに着目し、戸別収集の併用効果についても検討を行った。いくつかの自治体から提供されたデータから、戸別収集については、排出者責任を明確化できることから、分別の適正化が図れるだけでなく、排出ごみ量そのものを減量する効果もあることが判明した。戸別収集での問題は、収集コストが増加することである。今回ヒアリング調査した多摩地域の都市においては、可燃ごみの収集回数を減らすなどの対応により、経費節減を図っている。都市部においては戸別収集の併用により、15〜30%程度のコスト増で、減量効果を拡大できる可能性があるとの知見を得た。 (3)については、都道府県アンケート調査を通じて、多数の都道府県が情報提供、意見交換、検討会、モデル事業補助などさまざまな手段を用いて区域内市町村の有料化を側面から支援していることを把握できた。今回得られた知見については、「月刊廃棄物」での連載、「生活と環境」論文掲載を始め、新聞各紙で紹介され反響を呼ぶとともに、各県主催の講演会・研修会の場で県内自治体担当者に情報提供した
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Research Products
(14 results)