2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本経済の発展とこれまでの金融システムの役割そして金融システムの再構築
Project/Area Number |
16530204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮越 龍義 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (60166139)
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Keywords | 金融論 / 日本経済の発展 / 金融の役割 / システムの再構築 |
Research Abstract |
1.16年度の不備を訂正するとともに、特に、時変係数モデルすなわちカルマンフィルターモデルの理解をより一層深め、その手法をもとに、金融資産市場の効率性に関する動学分析を行い、「Dynamic Efficiency in the East European Emerging Markets」、「The Effects of IMF Supported-Program on the Asian Crisis」、「News and Asian Emerging Markets」というタイトルでアメリカの学会(平成17年6月と7月)で報告し、1番目と3番目の論文はそれぞれ、Asia-Pacific Financial MarketsとReview of Pacific Basin Financial Markets and Policiesに掲載が確定した。 2.生産を示すGDPとそれに必要な間接金融による資金額と直接金融による資金額について、これらの関数関係を確率フロンティア関数により推定する。日本の各成長段階で、間接または直接のどちらの資金調達が効率的であったかを検証する。このために、確率フロンティア関数に関する理解をより一層深め、プログラム・パッケージ(RATS)によって、計算するプログラムを作成し、その成果を「Empirical Evidences for the Skewed Distribution of Inefficiency」というタイトルの論文としてまとめた。こうして、手法の理解を深めた上で、日本の直接金融と間接金融に関するデータを収集し、まずは、バブル期崩壊後の金融と経済成長の理論的・実証的分析を行っている。
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