2004 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本の米穀需要の構造と変容-主食消費と市場形成に関する実証的・総合的研究-
Project/Area Number |
16530235
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大豆生田 稔 東洋大学, 文学部, 教授 (20175251)
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Keywords | 食糧 / 米穀 / 食生活 / 主食 / 市場 / 問屋 / 産米改良 |
Research Abstract |
本研究の研究目的及び本年度の研究実施計画に従い、明治初年から1920年代を対象に、都市や農村を通じた主食「米」の消費実態とその変貌について社会経済史的な観点から実証的・総合的に接近するため、(1)消費動向の数量的把握、(2)その実態と変化の要因、(3)消費動向の多様化、(4)市場と担い手の変化の4点について、その基礎となる資料調査・収集に力点をおいて第1年度の作業を進めた。 資料の調査・収集作業を能率的に進めるため、パソコン、デジタルカメラ等を購入し、次の作業に当たった。(1)大都市消費市場として大阪・神戸、また地方消費都市、農村消費地域として群馬県を取りあげ、大阪・神戸・前橋の各市に出張して取引市場の形成や消費状況の実態について、県・市等が刊行した調査資料、県庁文書等を調査・収集した。(2)その他、大都市や地方都市の消費市場形成に関する刊行資料を、国会図書館等の所蔵機関において複写等によって収集した(3)特に東京の市場形成については、大正期の『主婦の友』を調査して大都市の主食消費の実態を生活レベルで探り、また明治前期の東京を対象に大量取引を担う廻米問屋や地廻米を扱う米穀問屋について論文をまとめた。(3)米穀産地における産米改良等の米商品化の実態や、地方における消費市場の形成とその実態については、山口・青森・茨城の各県を取りあげ、山口・青森・八戸・弘前・水戸の各市に出張して、図書館・文書館等が所蔵する刊行資料、県史収集資料、県庁文書、町村是資料等を調査収集した。 収集した資料については分類・整理し、基礎的な資料についてはパソコンに入力する等の作業を開始した。
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Research Products
(1 results)