2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本の米穀需要の構造と変容-主食消費と市場形成に関する実証的・総合的研究-
Project/Area Number |
16530235
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大豆生田 稔 東洋大学, 文学部, 教授 (20175251)
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Keywords | 食糧 / 米穀 / 食生活 / 主食 / 市場 / 問屋 / 産米改良 / 外米 |
Research Abstract |
本研究の研究目的及び本年度の研究実施計画に従い、明治初年から1920年代に至る時期の、都市や農村を通じた主食米の消費実態とその変貌について、社会経済史的な観点から実証的・総合的に接近するため、(1)消費動向の数量的把握、(2)その実態と変化の要因、(3)消費の多様化、(4)市場と担い手の変化の4点を主に、その基礎となる資料調査・収集に力点をおいて第2年度の作業を進めた。 デジタルカメラ撮影で収集した多量の映像データの整理・保存・携帯のためポータブル・ハードディスク、それらを必要に応じて印刷するためカラー・プリンターを購入した。上記の(1)〜(4)に対応しては、(1)農村における米・麦・雑穀など穀類の生産とその消費との関係を解明するため、水戸に出張して明治末〜大正期茨城県下の「村是調査」を収集し、基礎データを入力した。(2)全国各ブロック別に、米・麦・雑穀・イモ類の消費動向の特徴を把握するため、生産量の推移を検討した。農商務統計表などの統計資料を収集してデータ入力し、叙述資料と突き合わせ、その結果を論文にまとめた。(3)都市・農村における外米消費の動向を探るため、国内の資料を収集するほか、米国ワシントンDCに出張し、米国国立公文書館所蔵の三井物産関係資料のなかから、社員による外米取引に関する報告書を調査・収集した。(4)神戸に出張して兵庫の米穀問屋の活動を検討し、その取引活動の変化について論文にまとめた。また産地における産米改良の組織化について、山口に出張して防長米改良組合などに関する資料を収集し、その解読とデータ入力を行った。なお、データ入力の多くはアルバイトによって行い謝金を使用した。
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Research Products
(1 results)