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2005 Fiscal Year Annual Research Report

日本における企業倫理制度化と管理者の倫理観

Research Project

Project/Area Number 16530264
Research InstitutionREITAKU UNIVERSITY

Principal Investigator

中野 千秋  麗澤大学, 国際経済学部, 教授 (40255170)

Keywords企業倫理の制度化 / コンプライアンス型倫理制度 / 価値共有型倫理制度化 / 管理志向の組織風土 / 自由闊達型の組織風土 / 倫理意思決定への影響要因 / 管理者の倫理観 / 倫理 / 文化相対主義
Research Abstract

H16年末に実施したアンケート調査の結果に基づき、以下の2篇の論文を執筆し、本課題研究の成果報告書に所収した。
【第1論文】中野千秋・山田敏之「日本企業における倫理確立に向けての取り組みと管理者の倫理観〜10年前との比較〜」
この10年の間に、深刻な企業不祥事が続出する一方で、企業を取り巻く法的・社会的環境は大きな変化を遂げた。今や「企業倫理」「コンプライアンス経営」「企業の社会的責任(CSR)」などは時代の一大トピックとなりつつある。
これに伴い、日本企業による倫理確立に向けた制度的取り組みについては、この10年間で著しい進展が見られ、最先進国の米国と比べても、それほど遜色はないところまで達した。
しかし個々の企業管理者の倫理観は、10年前とそれほど大きく変わっているわけではない。とりわけ彼らの倫理相対主義(もしくは状況主義倫理)の傾向には、ほとんど変化は見られない。
ただし、(1)「企業人の会社への過度の依存体質」に改善の傾向が見られる、(2)株主への配慮の重要性が高まりつつある、など幾つかの点において変化の兆しも認められる。
企業倫理確立に向けてのチャレンジは、単に制度を整備するところから、その具体的な運用方法や実効性の問題も含めた、より実質的な側面に踏み込んだ新たな段階に突入したと言える。
【第2論文】山田敏之・中野千秋「企業倫理の制度化と組織風土〜企業倫理確立に向けてのコンティンジェンシー・アプローチ〜」
企業倫理制度化の成果は、(1)「自由闊達な組織風土」で「価値共有型の倫理制度」が導入された場合に最も高く、次いで(2)「管理志向の組織風土」で「コンプライアンス型の倫理制度」が導入された場合に高く、(3)「管理志向の組織風土」で「価値共有型の倫理制度」という組み合せの場合は余り成果が上がらず、(4)「自由闊達な組織風土」で「コンプライアンス型の倫理制度」が導入された場合には余計な混乱を招く、という仮説をもって検証を行なった。
その結果、(1)の「自由闊達な組織風土」で「価値共有型の倫理制度」という組み合せで最も成果が上がることは検証されたが、(2)および(3)の「管理志向の組織風土」における倫理制度は概して成果が上がらず、どちらかといえば、倫理制度のタイプの違いよりも、「自由闊達な組織風土」であることが企業倫理制度化の成果を高めるポイントになることを示唆する調査結果となった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 日本企業における倫理確立に向けての取り組みと管理者の倫理観:10年前との比較2006

    • Author(s)
      中野千秋, 山田敏之
    • Journal Title

      日本経営倫理学会誌 第13号

      Pages: 105-115

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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