2006 Fiscal Year Annual Research Report
銀行業の経営組織研究-邦銀経営失敗の要因と経営再生の為の戦略と組織-
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16530275
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
久原 正治 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋マネジメント学部, 教授 (00319485)
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Keywords | 銀行経営 / 原稿経営戦略 / 銀行経営組織 / 金融コングロマリットの経営 |
Research Abstract |
当研究はこれまで経営学分野の研究対象とされることがあまりなかった銀行を対象として、その経営戦略や組織の観点からの一連の研究である。 これまで日本の産業の中でも最も優秀な人材を集め、メインバンクとして長期にわたって日本企業のガバナンスを担ってきたとされる大手邦銀が、程度の差はあれ例外なくバブル経済破綻後の不良債権の処理に失敗し,生残りだけが目的の合併やリストラを通じた守りの経営を続けざるを得なくなっている。日本の銀行は国際競争力を失い、金融のグローバル化の中での敗残者となり、大きな国家的損失を招いている。このような歴史上まれに見る邦銀経営の失敗の問題を研究対象として、邦銀は何故経営に失敗し,経営組織や戦略のどこに問題があったのか、問題が今後二度と生じないようにするには何が必要かなどの点につき、特殊経営論としての実証的な銀行経営研究の展開を図ろうとしている。方法論としては、経営当事者のアンケート調査やヒアリング調査等の質的データの蓄積を通してその経営組織や戦略、経営者のリーダーシップなどの問題点を実証的に探り、これを理論化して今後の邦銀経営再生の方策を検討している。 この目的のため、先行研究の多い米国での研究動向をフォローし、分析の理論的枠組みを確立したうえで、個別の調査を進めていった。平成18年度には、この研究調査の集大成ともいえるアンケートとヒアリング調査の結果をまとめた「邦銀に経営はあったのか-環境変化と大手邦銀の戦略行動の検証-」論文が、査読を経て証券経済研究に掲載された。そこでは、銀行経営研究の方法論を明確にし、論文(2)(3)でインタビューなどの質的データによりバブル期以降の邦銀の経営行動が、銀行経営者の観点から明らかにされている。その後の論文では、欧米の経営に成功している金融コングロマリットの戦略と組織を検討し、邦銀と対照することで、邦銀の経営組織上の問題点を浮き彫りにした。
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Research Products
(3 results)