2004 Fiscal Year Annual Research Report
国際会計基準と米国会計基準の価値関連性に関する実証研究
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16530292
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
林 健治 富山大学, 経済学部, 教授 (60231528)
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Keywords | 米国GAAP / 国際財務報告基準 / 情報提供機能 / 調整表 / アナリスト予測 / 価値関連性 / 市場反応 / 情報の非対称性 |
Research Abstract |
科学研究費補助金により購入した設備備品(Compustat Global VantageおよびI/B/E/S International Database、国際会計論に関する文献)を利用して行った本年度の研究により得られた主な知見は、次のとおりである。 国際的に承認された会計基準(以下"国際的"GAAPと言う)は、米国GAAPまたは国際会計基準(IAS/IFRS)であると捉え、"国際的"GAAPを採用する企業は、いかなる財務的属性をもつのか、"国際的"GAAPの採用が財務諸表の情報提供機能を高めるかについて検討した。 Ashbaugh(2001)、Ashbaugh and Pincus(2001)、Tarca(2004)等による先行研究をレビューし、2001年においてロンドン証券取引所に上場するクロス上場外国企業を対象に、次の仮説を検証した。 仮説1:アナリストの利益予測誤差の絶対値は、国際的GAAPと本国GAAPの差異の大きさと正の相関を示す。 仮説2:アナリストの利益予測誤差の絶対値は、フォローアナリスト数と負の相関を示す。 仮説3:アナリストの利益予測誤差の絶対値は、株式時価総額と負の相関を示す。 最小自乗法による推計結果は、仮説1と仮説2を支持した。仮説3にかかる回帰係数の符号は、期待どおり負であったが、慣例的水準では有意でなかった。 これらの研究成果を国際会計研究学会第21回全国大会自由論題において報告した。
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Research Products
(2 results)